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 日・英・中国語版「仰げば尊し」CD発売 ~元タイガーズ瞳みのるさん

2012-12-14 17:38:53     cri    

 最近、かつての卒業式の定番の歌だった「仰げば尊し」の原曲がアメリカで発見され、大きな話題になりました。その「仰げば尊し」を日本語と中国語、原曲の英語で歌ったCDがこのほど日本で発売されました。日本語で歌っているのは、元グループサウンズ「ザ・タイガース」の瞳みのるさん、中国語と英語は中国の人気歌手・田原さんで、他に「旅愁」の日・英・中国語版を瞳さんが歌っています。北京を訪れた瞳さんに話を聞きました。

 瞳みのるさんは、1970年頃人気絶頂だった「ザ・タイガース」のドラマーとして、ジュリー=沢田研二さんや今はドラマで渋い脇役を演じる岸部一徳さんなどと活動していました。しかし1971年タイガースの解散後、慶應義塾大学で中国文学を専攻。大学院修了後、慶應義塾高校の漢文・中国語の教師になるという変身を遂げます。中国に関心を持つようになったのは、日本のあらゆるもののルーツは中国にたどり着くことを知ったからだと言います。

 以後33年、芸能界とも音楽とも一切関係を断ち教員生活ひとすじできましたが、2010年また大きな決断をします。定年を前に高校を退職、一時は北京に居を定めるなど日本と中国を往来しながら、音楽活動を再開したのです。以後、京劇と日本舞踊を融合した舞台作り、作詞・作曲や演奏活動、本の出版など多方面で活躍していますが、最近力を入れているのが「唱歌」の再生だそうです。

 明治以来歌い継がれてきた「唱歌」は、最近は歌詞や内容が古臭いという理由であまり歌われなくなりました。しかし、瞳さんはGSの根っこを探っていったら、「唱歌」に行き着いたと言います。そこで、唱歌に新しい歌詞を付けたり編曲しなおすことで新しい命を吹き込む試みをしているのです。

 今回、アメリカで原曲が発見された「仰げば尊し」は、明治17年(1884年)に日本に紹介されましたが、長い間作詞・作曲不詳とされてきました。しかし、唱歌の原曲を研究していた一橋大学の名誉教授・桜井雅人さんが、2011年1月ついにアメリカ人のブロスナンが1871年に作曲したことを突き止めました。そして、今、その原曲と日本語の新しい歌詞、中国語の歌詞と共に、日中両国の歌手の歌声でよみがえったというわけです。

 瞳さんがタイガースで活動をしていた頃、中国はちょうど文革中で外国の文化を全く受け入れない時代でした。そこで、中国ではタイガースをはじめとする日本のグループサウンズは全く知られていません。しかし、聞いてもらえれば必ず受け入れられると瞳さんは考えています。いつの日か北京でタイガーズ・サウンズを響かせたい、それが夢だと熱く語る瞳さんでした。(大野)

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