夫は愛する妻のために山道を開き、50年かけて6000段余りの石段を自らの手で作り上げたことは中国全土を感動させましたが、夫に先を行かれた妻の徐朝清さんの葬式が4日、重慶で行われました。各地から約100人が葬儀に駆けつけ、徐さんに別れを告げました。

　今から約50年前、重慶のある田舎に住む20代の男性劉国江さんは10歳年上の未亡人徐朝清さんを愛するようになりました。しかし当時の農村は封建的意識が強く、独身の男性と未亡人の付き合いなどは人々にあれやこれやと言われるだけでなく、非難されることもありました。それを避けるため、劉さんと徐さんは山奥に住まざるを得なくなりました。そして、山中に畑を作り、自給自足の生活をしていました。その後妻の徐さんが外出しやすいように劉さんは50年余りをかけて山を切り開き、6000段以上の石の階段を自らの手で作りました。この二人のラブストーリーが報道され中国全土を感動させました。その石の階段は「愛の階段」と呼ばれるようになり、各地から若いカップルを含め、多くの人々が見学に訪れていました。

　そして2007年に夫の劉さんは病死しました。その後徐さんは健康状態が悪くなり、今年の10月30日に亡くなったものです。(鵬、kokusei)　暮らし・経済へ