中国審計署は2日に中国社会保障資金に関する調査結果を発表しました。それによりますと世界で最も人口が多い中国の農村部と都市部をカバーする社会保障メカニズムがほぼ完成したということです。

　2011年末までに中国基本医療保険は対象範囲を全国に広げました。都市部職員・労働者基本医療保険、都市部住民基本医療保険、新型農村協力医療保険は全ての県レベルの行政区をカバーし、保険加入者数は合わせて13億人を超えました。また基本養老保険のカバー率も急速に伸びています。企業労働者基本養老保険は全ての県が対象となっており、新型農村社会養老保険はすでに81.8%の県をカバーしています。都市部住民社会養老保険のカバー率も75.3%に上り、加入者数は6億2200万人に達しました。さらに失業、労災、育児などの保険加入者数は合わせて1億人を超えています。

　加入者が増える一方で問題も指摘されており、土地を徴用された農村部住民や都市部で働く出稼ぎ労働者の社会保障制度加入が少なく、一部の加入者にとっては待遇も良くないということです。（万、吉野）暮らし・経済へ