中国の楊潔チ外相は8日、北京を訪れたアラブ連盟のアラビ事務局長と会談しました。同日、楊外相はシリア国民評議会の代表団とも会談しました。

　アラビ事務局長と会談した楊潔チ外相は、アラブ連盟が世界と地域の平和と安定を促すうえで果たした積極的な役割を賞賛し、アラブ諸国とアラブ連盟が、中国の核心的利益と重要な問題において、しっかりと支持してくれたことに感謝の意を伝えました。そのうえで、「中国政府はアラブ諸国及びアラブ連盟との友好関係の発展を極めて重視しており、アラブ民族の正義なる事業を断固として支持し、アラブ諸国が自らの実情に合った発展の道を模索することを支持し、中東地区の平和と発展を積極的に促していきたい」と語りました。

　これを受け、アラビ事務局長は、アラブ民族の正義なる事業に対して、中国が長期にわたり行なった貴重な支持に感謝したうえで、「アラブ連盟は中国との関係発展を極めて重視しており、アラブ連盟は中国とともに、双方の麗しい未来を切り開いていきたい」と話しました。

　双方はまた、中国・アラブ連盟協力フォーラム第5回閣僚級会議の準備作業や、西アジアと北アフリカなどの地域情勢に対して突っ込んだ意見交換を行ないました。

　同日、楊外相は、中国人民外交学会の招きで訪中したシリアの反体制派組織「シリア国民評議会」のガリユン議長一行と会談しました。

　楊外相は、シリア問題における中国の原則的な立場を述べたうえで、「アナン特使の斡旋は、危機の政治的解決に現実的な出口と重要なチャンスを提供した。シリアの関係各派は停戦の約束をしっかり守り、国連監視団の仕事を支援し、協力して、包容的な政治プロセスの確立に向け、条件を作っていくべきだ」と語りました。

　これに対してガリユン議長は「シリア国民評議会は危機の政治的解決を主張し、アナン特使の打ち出した６項目の提案を支持し、外来の干渉に反対している。中国がシリア問題の解決で果たした重要な役割を重視しており、中国によるシリアへの人道主義的援助に感謝する」と語りました。（Yan、山下）