ロシアを訪問中の李克強副首相は現地時間の27日午後、モスクワの首相官邸で、来月ロシア大統領に就任するプーチン首相と会談しました。

　李副首相は「両国は絶えず努力し、革新に取り組み、中ロ関係をより高いレベルに引き上げていく必要がある。経済貿易協力は中ロ戦略的協力パートナーシップの重要な基礎であり、中ロ関係を前向きに発展させていく大切な牽引力でもある」と述べた上で、経済貿易協力に関する5つの提案をしました。

　まず、共に経済貿易協力の規模と質を向上させることです。相互投資や高付加価値加工、電気機械製品、共同研究開発などの面における協力を拡大すると共に、貿易構造を最適化し、製品の技術性と付加価値を高めていきます。次に、戦略的な大規模プロジェクトでの協力を積極的に推し進め、中ロ経済の国際的競争力を共に向上させることです。第三に、両国の革新的な発展と経済転換に当たっての必要性に応じて、ハイテクノロジーや技術革新での協力を行うことです。両国の科学研究機構やハイテク企業、大学の間の協力を推し進め、影響力のある大規模な科学技術協力プロジェクトを立ち上げ、実施していきます。第四に、地方間の協力を広めていくことです。「中国東北地区とロシア極東地域および東シベリア地域の協力企画綱要」を引き続き実施し、国境をまたがるインフラ施設の建設を速めていきます。第五に、互恵共栄の原則に則って、核エネルギーや天然ガス、原油、石炭などにおける全面的なエネルギー協力を深め、両国の経済発展をよりよく促進していきます。

　これに対して、プーチン首相は「李副首相の訪問は各分野における両国の実務的な協力の発展を後押しするだろう。ロシアは中国と共に努力し、2015年までにに双方の年間取引総額を1000億ドルに引き上げるという、両国の元首が定めた目標をできる限り早く実現するよう取り組むと共に、互いの投資を拡大し、エネルギーや科学技術、革新などの分野における協力を強化していきたい」と語りました。（Katsu、中原）