中国とタイは19日、全面的な戦略的協力パートナーシップの締結に関する共同声明を発表しました。

　それによりますと、双方は、タイのインラック首相の中国訪問は両国の戦略的協力関係を一層高めたと合意した。双方は、中国・タイの全面的な戦略的協力パートナーシップの樹立を決めた。双方は、両国のパートナーシップを引き続き「平和共存5原則」という世界公認の国際法原則に則り、友好と善意の精神をもって守っていくと改めて確認した。タイは「一つの中国」の原則を堅持すると表明したというものです。

　双方は行政、立法、司法および政党など各分野、各レベルの相互訪問と交流の重要性を強化することを強調しました。双方は従来および非伝統的安全保障分野でのより広い協力を推し進めていくことに同意しました。また、貿易の円滑化を促して、二国間の貿易額を2015年までに1000億ドルに引き上げていくよう努力し、さらに、陸路と水路での交通協力も積極的に推進していくことを確認し合いました。

　中国は、東南アジア諸国連合（ASEAN）が地域協力で引き続き主導的役割を発揮することを支持すると表明しました。双方は今後も引き続き協力と協調を強め、中国－ASEAN、ASEAN＋中日韓（10＋3）などの枠組みで現在の協力を絶えず深め、東アジア一体化のプロセスを推し進めていくとしました。

　また、中国はタイによる「10＋3」におけるインフラの相互連結に関する提案を支持すると改めて表明し、提案が具現化できるようタイと緊密に連携を図っていくと改めて表明しました。双方は、2011年7月、中国とASEAN諸国が「南海各方行動宣言」で合意したことを積極的に評価し、同「宣言」を枠組みとする協力をスタートさせました。（Yan、小野）国際・交流へ