清華大学の中国・世界経済研究センターが8日に研究報告書を発表し、2012年の中国経済の成長率は約8.4％に低下すると予測しました。

　この研究センターの主任で中国人民銀行通貨政策委員会の李稲葵委員は、「2012年は、中国経済が刺激的な拡張から、自発的な成長という軌道に戻る上ではカギとなる一年であり、経済のソフトランディングを全面的に実現させるだろう」と述べました。

　それによりますと、今後半年、中国のCPIは去年同期より下落し、年間CPIは2.96％に下がると予測されています。さらに、外需の不振や国内経済構造の見直しなどの影響を受け、2012年の貿易黒字は引き続き減り、年間GDPに占めるその割合は約1％となる見通しです。そして住宅価格も理性的に下がるということです。

　李委員はまた、「2012年でのリスクは依然と多いようで、世界的には、ユーロ圏の債務危機が深刻化し、イラン問題や中東情勢の大きな動きは原油など価格の動きをもたらすだろうと考えられ、一方、国内では、天候の変化など不利な要素によって価格が動き、不動産市場で見られる多くの問題にも目が離せない』としています。暮らし・経済へ