タイを訪問中の中国の習近平副主席は、現地時間22日午後、バンコクでタイのインラック首相と会談しました。

　習近平副主席は、国交樹立以来36年、中国とタイの関係は順調に発展しており、双方に多くの実質的な利益をもたらしたほか、中国とASEAN（東南アジア諸国連合）との関係の発展にも重要な役割を果たしたと述べました。

　習近平副主席は、中国とタイの関係をより一層発展させるため、4つの提案をしました。

　1、中国とタイの戦略的な協力をレベルアップし、両国のこれからの交流や協力の方向性と重点の検討をさらに進める。

　2、ハイレベルの交流を強化する。

　3、実務協力を深化し、中タイ関係の発展に新しい力を注ぎ込む。副首相級の経済貿易連合委員会などの仕組みを活用し、両国の経済・貿易協力の新たな道を開拓して、2015年までに両国の貿易総額を1000億ドルにするとの目標を実現する。また、鉄道、金融、防災、海洋業務、軍事、警察などの分野での協力を強化する。中国は、タイの災害復旧や災害防止の長期計画に積極的に参加することを望んでおり、タイと協力してメコン川の航行秩序を維持し、船や船員の安全を確保したい。

　4、文化的な交流を広げる。

　習近平副主席は、「現在、東アジア諸国の協力は順調にすすんでおり、中国はタイと密接に協力して経済の発展を促進し、共同の繁栄を実現することを望んでいる」と表明しました。

　インラック首相は、「タイは中国と共に戦略的なパートナーシップを発展させていく。具体的には、交通インフラの建設や、水利資源の総合管理と利用、クリーンで安価なエネルギーの開発などで協力を強化し、共同の努力で両国の貿易や投資、観光の大幅な成長を実現させると共に、メコン川の安全維持のために、中国とさらに協力を推進していきたい。また、タイは一つの中国の原則を厳守し、台湾やチベットなどの問題について中国の立場を支持する」と述べました。。

　会談後、両国代表は経済や、貿易、司法、防災などの分野の協力文書の調印式に出席しました。（白昊、大野）