二国間協力指導委員会議に参加するため、ベトナムを訪問している中国の戴秉国国務委員は、7日、ベトナムのハノイで、グエン・タン・ズン首相と最高指導者グエン・フー・チョン共産党書記長と相次いで会談しました。

　タン・ズン首相は「二国間協力指導委員会議は、両国関係の深化と、戦略的相互信頼と各分野の協力を更に進める上で、重要な意義を持っている」と評価しました。その上で、「ベトナムの党と国、国民は、中国がベトナムの社会主義建設に多大な支援をしてくれたことを現在、過去、そして将来に渡って忘れない。両国の昔からの友情を大切にしたい。さらに、両国間の敏感な問題には、真摯に、かつ建設的な姿勢で対処していく」と強調しました。

　また、フー・チョン共産党書記長との会談では、戴秉国国務委員は胡錦涛国家主席の伝言を伝えました。胡錦涛国家主席はその中で「中国共産党と政府はベトナムとの友好関係を非常に重視している。当面、両国は大局から、両国関係の発展方向をしっかり把握する必要がある。二国間協力指導委員会を含めた協力メカニズムを活用して、各分野や各レベルの交流と協力を推し進め、国民に幸せをもたらすべきだ」と強調しました。

　これに対してフー・チョン共産党書記長は胡錦涛国家主席に感謝の意を示した上で、「南海問題を適切に処理し、中国とともに両国の全面的戦略協力パートナーシップを強固なものにしていきたい」と述べました。

　戴秉国国務委員は「両国指導者の合意を実行して、南海の平和と安定化を確実に維持していきたい」と中国政府の立場を強調しました。（朱丹陽　高橋）