報告書は、株式市場の動揺に対する不安感や、国家の備蓄不足、そして米国経済の衰退化のため、ユーロ圏経済の先行きは楽観視できないとしています。その一方で、ユーロ圏の経済成長スピードは遅くはなるが、今後数カ月の間も依然成長を続けるはずだと報告しています。

　同日、市場の不安定感を払拭するため、欧州証券と市場管理局が声明を発表しました。その中で、すでに株の空売り禁止令を出した、ギリシャ、韓国とトルコに続いて、フランス、スペイン、イタリア、ベルギーの4カ国も禁止令を出したことを明らかにしました。

　一方、アナリストは、禁止令の発令は、市場への信頼を失墜させる逆効果もあることを指摘しています。過去のデータを見ると、2008年9月に禁止令が実施された後、欧州銀行間の融資は凍結寸前になりました。これによってアメリカの株価指数は1カ月間で48％下落しています。（イツゴウ、高橋）国際・交流へ