中国の全国大学入試の結果が各地で相次いで発表されたのを受け、教育省は今年も、受験生の成績ランキングを発表したり、最高得点者を公表したり、または過敏な反応を示したりしないよう各地の教育当局に求めています。
教育省の続梅報道官はかねてから、「大学受験の最高得点者をめぐり過剰な宣伝をおこなったり、その出身校が祝賀活動を行なったりすることを控えるよう」求めてきましたが、23日は改めて、「ゆとり教育の推進や青少年の健全な成長には、社会全般の努力が必要だ」と付け加えました。
大学入試の最高得点者のことを、中国では昔の科挙(官吏登録)試験でトップに立った人をなぞって「状元」と呼んでいますが。北京の新聞「新京報」によりますと、「状元」として発表された受験生は、企業や学校などから数万元から数十万元の奨励金と各種名誉が授与され、また塾などの教育機構は生徒募集のため、この「状元」をイメージキャラクターに起用したりしています。こうした「状元」をめぐる利益チェーンが出来上がっているため、学校、塾、企業が相次いで大学入試の「状元」を追っかけたり、大々的に宣伝したりする現象が生まれてきたのです。
中国教育省は、一回の試験の成績だけで、その学生のすべての成果を現すことはできず、また、その学生の将来を意味するものでもないとして早くも2004年から、「状元」をめぐる過剰な宣伝の停止を求め、また、大学側に対し新入生の入試の点数ランキングを行なわないよう求めていますが、全国範囲においてはいまだに良い効果が上がっていません。(yan)暮らし・経済へ
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