第4回中日韓首脳会議が22日、東京で開催され、中国の温家宝首相は、次の7つの提案を行いました。

　① 日本の被災地の復旧を積極的に支援すること。

　「中国は、必要に応じてできる限りの援助をし、中日両国または中日韓3カ国で支援の分野と内容について協議する用意がある」

　② 原子力の安全を重視し、3カ国で達成した合意を履行すること。

　「3カ国による原子力安全交流・協力メカニズムを構築し、情報の共有や放射能のモニタリング、事故救援、技術開発などにおける連携を強化する必要がある」

　③ 災害の防止や減少に関する連携を深めること。

　「今年後半に東アジア地震シンポジウムを開催する。中国が出資して、北東アジアにおける地震、津波、火山の研究プロジェクトを実施する用意がある。災害の緊急対応や救援の協力メカニズムの構築を検討してほしい」

　④ 貿易・投資の自由化と利便化を推進すること。

　「3カ国の自由貿易協定の締結に向けた産官学の共同研究を年内に終了し、来年には交渉が始まるよう努力する。また、3カ国投資協定に関する交渉を年内に終了してほしい。物流情報のネットワーク化と共有、陸・海による輸送連携を推進する」

　⑤ 再生可能エネルギーの開発を大きく進めること。

　「風力、太陽光、潮力、バイオマスの開発と利用で連携し、省エネ技術を普及する。『再生可能エネルギー産学研(企業、学校、研究機関)革新連盟』を設立し、3カ国の技術開発、生産、市場における優位性を結合させる」

　⑥ 中日韓循環型経済モデル基地の建設を急ぎ、資源の合理的な利用と環境保護、持続可能な成長を実現すること。

　「できるだけ年内に中国でモデル基地の建設を始める。また、日本と韓国での基地の設立を支援する」

　⑦ 人的・文化交流を強化すること。

　「2015年までに、3カ国の人的交流が2600万人規模になるのを目指す。教育連携を総括的に計画し、国民、特に青少年の相互理解と友情の増進を促していく」

　なお、会議では、中日韓協力事務局の設立が発表され、アジア政策に関する年次協議も確認されました。また、会議後、「第4回中日韓首脳会議宣言」とともに、災害管理や原子力安全、再生可能エネルギー協力などに関する合意文書も発表されました。(翻訳：鵬)