中国の李克強副首相は26日夜、中国を訪問中のオーストラリアのギラード首相と共に、中・豪経済貿易協力フォーラムに出席し「両国経済貿易分野において協力における大きな潜在力がある。双方は相互信頼を深め、手を携えて経済貿易の関係発展を推進していくべきだ」との意欲を示しました。

　首相就任後、初の中国訪問として、ギラード首相は各界の注目を集めており、その中でも今回の訪問の重点は経済貿易協力の強化にあると見られています。この日、李副首相とギラード首相は、中国国家開発銀行がオーストラリアの鉱業に融資することに関する協定を含む、5つの協定に調印しました。

　その中で、李副首相は鉱業間の協力について「中国はオーストラリア鉱石の最大輸入国であるが、双方は単なる売買関係を超え、関連する貿易や投資、研究なども重視し、両国協力関係のレベルを引き上げ、長期的で安定した戦略協力関係を構築させ、互恵共栄を実現する」と語りました。

　この他、李副首相は新エネルギーとグリーンエネルギーに関する研究と利用面での協力を強化し、インフラ施設の建設やサービス業、貿易投資の自由化と便利化を図る意見を提起しました。

　これに対して、ギラード首相は「繁栄は分かち合うことができ、世界経済はゼロサムゲームではない。中国の繁栄がオーストラリアの発展あるいは他国の発展にマイナス影響を与えないのは明らかだ。我々は全面的かつ建設性のある中豪協力関係を推し進めることに努めている」との考えを示しました。（万、小野）