2011年は、中国にとって新しい五ヵ年計画の始まりの年で、経済発展モデルの転換を打ち出しています。同時に、EU・欧州連合も「2020年発展戦略」で、経済の競争力を高めるルートを見出すことに努めるとしています。双方は経済発展モデルの転換、経済発展効率の向上などで密接な関係にあると言えます。
これについて、中国国際問題研究所で欧州問題を研究する李維維研究員は「欧州はグリーン経済や自動車、設計、建築などをはじめとする新エネルギー、新材料の面で、進んだ技術と理念を有している。サービス業、特に金融業も発達しているなど、中国はこれらの面で欧州との交流が必要である。教育の面でも、中国は向こう5年間製造業に力を入れるとしていることから、職業訓練を通じて大量の技術者を養成することが求められている。ドイツは職業訓練で世界一の力を持ち、この面での協力も期待できる」と述べました。
技術協力のほか、相互投資の機会も増えています。これについて、中国国際問題研究所EU研究部の崔洪建部長は「欧州の債務危機は、双方間の投資レベルのステップアップに良い機会を提供している。中国の多くの企業、銀行は、欧州が資金を必要としているこの時を狙って、欧州市場へのさらなる進出を期待している。これにより、双方の経済と貿易がより密接化すると同時に、双方の関係発展により、一層安定した基盤が作られていくこととなる」と強調しました。
ところで、世界経済の回復が不透明となっている中、中国と欧州の関係も困難と挑戦にさらされています。崔部長は「これらの困難と挑戦によって、双方の経済と貿易における競争は一層激しくなるだろう」とした上で、「過去10年間で双方の貿易は大きく成長した。これまで、中国は欧州市場に低付加価値の製品を輸出する一方で、高付加価値の製品を輸入してきたが、現在、中国は自主開発を重視するようになっており、これは中国製品が高価値なものへと推移していることを意味している。これに対して、欧州は市場が中国に奪われるのではないかと懸念している」と分析しています。
このほか、中国と欧州との間では、市場参入許可、貿易赤字、人民元為替レート、市場経済地位、兵器売却禁止解除などの課題を抱えており、いずれも双方関係の発展を妨げる可能性があるとされています。
どのような関係も万事順調というわけにはいきません。中国と欧州の関係は困難を克服するたびに前進しています。崔部長は「中国は世界最大の発展途上国で、EUは世界最大の先進国グループである。双方が関係を上手に処理すれば、世界経済の安定と回復に有利なだけでなく、国際政治と安全保障にとっても重要な意義を持っている」と強調しました。(朱丹陽)
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