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 世界銀行が人民元債券発行 人民元の国際化に重要な意義

2011-01-06 17:19:29     cri    

 世界銀行は14日、香港で5億元(7600万ドル)の人民元債券を発行します。世界銀行が人民元債券を発行するのは、これが初めてです。アナリストは「これは、人民元と中国経済への評価であり、人民元の国際化に重要な意義がある」と見ています。

 今回の人民元債券発行について、世界銀行資本市場の責任者は「世界銀行にとってこれは一里塚の取引だ。世界銀行は人民元市場の開発に注目している」と述べました。1944年に創設された世界銀行は、187の国が加盟しています。その主な目的は、発展途上の貧困撲滅事業を支援し、地域と世界経済、環境問題を解決することです。

 世界銀行が香港で人民元債券を発行することについて、対外貿易大学金融学院の鄭志傑院長は「これまでの2年間、人民元は国際化の深化につれて、世界で広く認められるようになっている。今回世界銀行が人民元債権を発行することは、世界銀行を含め世界が人民元を楽観視していることの現れである。人民元が選ばれた最大の理由は、安定である。特に、外国為替市場では力強く、今後も好調を維持する傾向を見せている」と分析しています。

 ここ2、3年、中国は人民元の国際化プロセスに力を入れています。通貨交換や越境貿易決算などを通じて、人民元は国際的な支払手段となり、備蓄手段にもなっています。2010年12月、人民元対ルーブルの取引がロシアで開始しました。人民元が世界で認められるようになったことを示しています。今回の人民元債券の発行について、鄭院長は「これは人民元の国際化にとって、二つの意味を持っている。まず香港での発行量を増やすことができる点である。そして、世界銀行は途上国への融資を増加し、途上国の発展の促進に取り組んでいるが、人民元を調達し、海外で発行することにより、世界における人民元に対する認識の拡大に有利である点が挙げられる。これらのことから、人民元の国際社会における影響力の強化に重要な意義を持っている」と指摘しました。

 これに対しアナリストは「人民元債券発行の影響については客観的に見る必要があり、誇張してはいけない。人民元が信頼を得る一方で、世界経済の秩序安定において中国がより多くの義務を担うことにもなる」との見解を示しています。これについて、鄭院長は異なる見方をしており、「人民元債券の発行は、国際銀行が中国経済の発展や大国としての中国を評価していることの表れである。人民元債券の発行を中国の地位と連動させて考えるほうがより適切であると言える。このほか、人民元の為替レートの変動は、中国経済の状況によって決定されるものであり、債券発行によって必ず値上がりすると断言してはいけない」と述べました。

 経済および金融のグローバル化が進んでいる今日、国際通貨の発行権を掌握することは、国の経済発展にとって非常に重要な意義があります。現在中国は、国際通貨システムの中心地位から依然遠い位置にいるものの、人民元はいうまでもなくますます多くの国で認められています。(朱丹陽)

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