2010年中国ポストドクトらる・シンポジウムがこのほど、北京で開かれました。この会議では、中国の伝統的な漢方薬の産業化プロセスについて討論が行われました。
漢方薬はアジアの多くの国に認められ、病の治療に用いられていますが、欧米諸国では漢方薬に対する認識が薄く、受けいれがたいのも事実です。また、アジアにおいても、同じ病に対する漢方薬の処方箋は医師によって異なります。このため、このシンポジウムでは、漢方薬の産業化プロセスが進んでいく中、中国の漢方薬産業をアジアのみでなく、世界に広げていくべきであり、早急に漢方薬の国際基準を設けることが急務となっているなどの内容が話し合われました。
また、中国工程院の会員李大鵬氏は会見で、「日本の漢方薬に対する研究は中国に先立って進んでおり、国際基準の規定に近づいているなど、漢方薬の発祥地である中国は最大の危機に直面している」と指摘しました。
このほか、中国の漢方薬産業はこの十数年で、急速に発展しており、工業生産額は1995年の179億元(約2300億円)から、2009年には2000億元(約2兆6000億円)に達しています。
このシンポジウムは中国ポストドクトラル科学基金会と北京師範大学が主催したものです。(張&中原)
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