広州2010アジアパラ競技大会が12日に広東省の中心地・広州で幕を開けます。現在、広州市には52万人の身体障害者が暮らしており、障害者を含む家庭は46万世帯に上ります。身障者とその事業に対して社会各界からの関心と支持を得るため、広州はパラ競技大会を契機に、バリアフリーの環境整備に力を入れています。
まず、視覚障害者向けとして、市内に到着駅を知らせる音声リモコンを特設したバスを増やしました。この音声ガイド機は大きさがキーホルダーほどのもので、使用に便利です。ボタンを押せば到着駅を知らせる音声が流れます。関係者によりますと、この設備は中国で最も進んだもので、香港とマカオからの身障者にも喜ばれています。空港、図書館、博物館などの施設では、すでに導入準備がされているということです。
車椅子使用者向けには、バリアフリーのバス500台とタクシーが導入されています。バリアフリー対応のバスは、ドア付近に段差がない上、収納可能なパネルも付いており、車椅子使用者が乗車と下車をする際に利用することができます。バリアフリー対応のタクシーには、車椅子を固定する装置のほか、電子掲示板、音声ガイド、音声による道順識別システムなどが取り付けられています。また、ドアを90度まで開くことができる上、乗車スペースも広く、車椅子を4台載せることができます。
バスターミナルにもバリアフリー環境が整備されています。利用客が多い広園ターミナルには、駅からインフォメーションセンターまでの区間に視覚障害者向けの専用道が敷設されています。このほか、高さを低くした窓口、バリアフリーのトイレ、専用待合室、点字地図、バリアフリーのエレベーターなどの設備も整備されています。
アジアパラ競技大会の選手村は、公共エリア、国際エリア及び宿泊エリアに1536の部屋がありますが、今のところそのほとんどがバリアフリー設計になっています。通路には階段がなく、トイレには手すりがついており、視覚障害者の専用道などが整っています。
さらに、開閉幕式が行われるオリンピック体育センターは、1階の観客席に、長さ700メートル、幅1.9メートルのバリアフリーエリアが設けられ、車椅子を利用する350人がこのエリアで式を観賞することができるようになっています。
現在、広州の道路、公共交通施設、公共サービス施設などでは、ほぼバリアフリーの整備が完了しており、各国からの選手や観光客を迎えています。(朱丹陽)
広州2010年アジアパラ競技大会へ
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