IAEA・国際原子力機関理事会は3日夜、「多国間核燃料バンク」を建設する方案を採択しました。会議に出席した中国の胡小笛代表は、「中国はこの方案を支援する条件がある」と表しました。

　「多国間核燃料バンク」の建設はアメリカが提出したものです。この銀行は、原子力発電所を建設しようとする非核国に低濃縮ウラン燃料を供給することにより、核燃料のない国が自ら生産しなくても原子力の平和利用が可能になるという構想を持っています。また、核技術、特にウラン濃縮技術を核兵器の製造に用いられることを防止するという目的があります。しかし、「多国間核燃料バンク」の建設に対して、一部の国は、非核国が核技術を掌握する権利を略奪されたと思うと同時に、一部の核燃料供給国がその供給権を利用して、政治的な目的を達成しようとすることを懸念しています。

　胡小笛代表は、「中国は多国間核燃料供給保障システムについての提案に開放的な態度を示し、IAEAが独立性を保つことを前提条件として、このシステムの構築で積極的な役割を果たすことを支援する。しかし、このシステムの建設と運営は政治や経済、技術、法律および各国の利益にきわめて複雑に関わるため、関係国が関心することに十分に考慮し、幅広い支持を集めて核拡散を防止すること、各国の核平和利用の権利に対する影響を避けることが必要だ」と述べました。（翻訳：董燕華）

　国際・交流へ