会員登録

三峡ダム 175mの貯水目標を達成して総合的効用を発揮へ

2010-10-26 15:50:03     cri    

 26日午前9時ごろ、三峡ダムが設計最高水位の175メートルに達しました。これにより、洪水防止や発電、通航、給水などのダム機能も設計の要求を満たすことになりました。

 2008年と2009年、三峡ダムは2回にわたって175メートルの貯水テストを行いました。2008年の貯水の過程では、上流地域で土砂崩れが発生したことから、水位が172メートルになった時点で、貯水を中止せざるを得なくなりました。2009年、長江流域は稀に見る渇水になり、三峡ダムは下流地域のために放水して、175メートルの貯水を実現できませんでした。今年9月10日から、三峡ダムは3回目の貯水テストを行い、ついに175メートルの水位に到達できました。

 今年の貯水の過程で、各観測機関は安全点検やユニットテスト、泥砂状況の測定、地震の観測などを行いました。最も注目されている災害観測について、三峡グループの曹広晶会長は「今年の貯水期間中、土砂崩れと地質災害、及び有感地震の数は、以前より非常に減少した。貯水が135メートルから175メートルに上昇する過程では、山崩れや地質災害による死傷事故はなかった」と紹介しました。

 また、長江水利委員会の技師長でもある中国工程院の鄭守仁氏は「三峡ダムは地質災害の多発地域にある。175メートルの水位に達してから、ダム湖の面積は1084平方キロとなった。ダムの周囲には、重慶市と湖北省の20の市と区があり、2千万人以上が暮らしている。住民の安全を確保するため、地質災害への対応に巨額の資金を投入した」と述べました。

 175メートルの最高水位に達してから、三峡ダムは、洪水防止や発電、通航、給水などの機能は設計の要求を満たしており、総合的な効果と利益を十分発揮しています。専門家によりますと、三峡ダムは175メートルの貯水が実現すれば、千年に1度の洪水も防ぐことができます。また、ダムの発電ユニットが全部稼動できるようになり、発電量も大いに増えるとのことです。

 三峡ダムの貯水水位が175メートルに達した後、ダム本体などの構造物に対する点検と設備の運行テストを行っています。これについて、中国水利省の劉寧次官は「175メートルの水位になってからも、工事の安全を確保するため、引き続き観測を強化してほしい。また、発電や通航、中流と下流の用水などダムの各機能と効率を生かしていきたい」と語りました。

 なお、三峡の転居民の生活と持続可能な発展について、曹広晶会長は「国務院三峡弁公室は三峡の後続問題作業計画を立てるため、各方面の意見を聴取した上で、最初の案がまとまった。今後、三峡の転居民の生活と持続可能な発展に力をいれ、三峡の工事によるマイナスの影響を減らしていく」と述べました。

 175メートルの水位は2ヶ月ほど続けた後、上流からの流水量や下流の運行、水供給状況に合わせて徐々に水位を落としていく予定です。(翻訳:Katsu チェック:大野)

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS