インドのパティル大統領が26日から6日間に渡って中国訪問を行っています。これはこの10年間でインドの国家元首が行った初の中国訪問で、インド各界はこれに注目しています。また、これによって、インドと中国の関係が一段と強まっていくことが期待されています。インド駐在中国国際放送の特派員はこれについて、インド・中国平和と衝突研究所の専門家ルクマニ氏にインタビューしました。そこで今日はこのインタビューをお送りしましょう。
ニューデーリーで開かれる中国問題に関する各シンポジウムでは報道官や主催者としてルクマニ氏の姿がよく見られます。彼女はかつて2年間にわたって中国で学術研究を行った経験から、パティル大統領の今回の訪問は両国の関係発展に積極的な影響をもたらすだろうとみています。
ルクマニ氏は 、「パティル大統領はこの10年来中国を訪れた初のインド国家元首であり、2008年両国サミット以来のハイレベル接触でもあります。これは両国の関係が新たな発展段階に入ったことを示しています。中国滞在中、両国の指導者は文化や経済、政治などの問題について討議し、両国関係の強化に積極的な影響を与えるでしょう」
また、ルクマニ氏は、「インドと中国の歴史や文化の差異は大きく、1960年代には不愉快な事件が発生しました。両国の物事に対する理解は異なっていて、これが両国関係のさらなる発展を妨げてきました。しかし、世界においてもっとも重要な発展途上国として、インドと中国はより多くのコミュニケーションを通じて、両国関係の発展を促進し、一連の国際問題や地域問題で協力していくべきです。これは両国の根本的な利益に合致するでしょう」と述べています。
「現在の両国関係は1年前より大きく改善されました。温家宝首相とシン首相が東アジアサミットで会談後、両国関係は大きく改善され、数回にわたったハイレベル交流を行いました。このほか、今年、両国国交樹立60周年を祝うため、インドと中国で、それぞれ多くの文化イベントが行われ、両国の相互理解を深めていくでしょう」
ルクマニ氏は、「国家間の利益による矛盾と衝突は完全にはさけられない。しかし、それを解決する手段を選択できる。中国指導者の国家間の矛盾と衝突の処理の仕方を尊重する。今年は両国の国交樹立60年なので、互いの理解を深めるため、両国とも相手国で一連の文化イベントを行っている」と述べました。
「中国の30余りの都市でインド文化活動が行われる計画だそうですね。これはインドの伝統文化及び各問題におけるインドの立場を中国人が理解するいい機会になるでしょう」
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