中国の飲食業関係者に新潟産米「コシヒカリ」の特徴を紹介し、中国市場における日本産米の需要を起すことを目的とした「新潟産米食材提案会」が21日、北京市内のホテルで行われました。主催元は「中国向け新潟米輸出促進協議会」。北京の飲食店関係者らが出席しました。新潟県農林水産部の加藤弘副部長、在中国日本大使館の佐竹健次参事官らが挨拶しました。
同協議会副会長で、新潟県農業共同組合中央会の重野徳夫専務理事は席上、「日本産米ナンバーワンのブランドとして、新潟産コシヒカリは生産者、農業団体、行政等が一丸となって育ててきた。これからも大いにピーアールし、自信をもって中国の皆様の食卓にお届けしたい」と話しました。
提案会では、新潟米のおいしさの秘密を紹介するビデオが上映され、「五つ星お米マイスター」の資格を持つ米の専門家・金子真人さんによる日本の米文化や、おいしいご飯が炊けるセミナーが開催されたほか、新潟産コシヒカリで炊いたご飯の試食会も行われました。
「一粒一粒しっかりしていて、腰がある」
「ふっくらとしていて、匂いが香ばしく、味も普通の米よりずっと美味しい」
「日本米について体系的に勉強することができた。日本の伝統文化である"極みの精神"が米作りでも生かされていて、日本米の美味しさを作り上げたのだと知った」、などと来場者が感想を述べました。
日本産米の中国向け輸出は2007年に暫定的始まり、2008年胡錦涛中国国家主席の訪日で政府間協定が結ばれました。現在、小売りは北京や上海の一部高級スーパーに限られており、主として、中秋節や春節期の贈答品として売られています。
提案会に出席した新潟農林水産部食品流通課の星丈志課長補佐は「まずは、商流と物流のネットワークを作り、需要を固めることから始める必要がある」と話し、輸出環境の一層の円滑化に期待を示しながらも、現段階では「日本産米はただ高いだけでなく、安全で、安心、環境にも優しいという付加価値の部分を中国の消費者に認めてもらいたい」と述べました。
なお、同食材提案会は北京に先立ち、上海でも行われ、また22日、北京市内の高級デパート&スーパーの「新光天地」で一般消費者向けの試食会も行われたということです。(王小燕)
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