中国の温家宝首相は北京で18日、アメリカのオバマ大統領と会談を行いました。
温首相は「中国は中米関係を重視している。安定、協力、前向きな中米関係は両国だけでなく、世界に大きなプラスとなる。しかし、中国はG2という言い方には賛成できない」と主張し、その理由として次の3点をあげました。「第1に、中国は膨大な人口を持つ発展途上国であり、近代化までの道のりが長い。中国はこれについて常に冷静に考えなければならない。第2に、中国は独立自主の平和外交を堅持し、いかなる国や国家集団と同盟を結ばない。第3に、世界のことは各国が共同で解決すべきであり、一つか二つの国で決められることではない」とした上で、さらに「中米間協力は独自の役割を発揮し、国際の政治・経済の新しい秩序の確立を推進し、世界の平和、安定と繁栄を促すことに寄与できる」との考えを示しました。
温首相はまた「中国は貿易黒字を求めていない。アメリカが対中国輸出に関する規制を緩和させ、ハイテク製品の輸出割合を増やすよう期待している」と述べ、エネルギーやエコ、ハイテクなどの分野における相互投資と協力を強め、二国間貿易のバランスを取るよう提案しました。
一方、オバマ大統領は「米中関係はグローバル的な意義がある。双方は相互不信や誤解を取り除き、対話と協力を強め、両国関係のたゆまぬ進展を推し進めていくべきだ。アメリカは中国が経済発展や貧困撲滅のために払った努力を支持しており、中国の発展が全世界にとって有利だ。保護貿易は双方にとっても不利だと思う」とした上で、また「経済構造の調整や内需拡大、知的所有権の保護、人民元レートメカニズムの改革などといった中国の取り組みは、両国の貿易のアンバランス問題の解決にプラスとなる。アメリカはこれに賛成し、二国間の貿易摩擦を適切に処理し、両国関係にダメージを与えないように努力していきたい。さらに、対中ハイテク製品の輸出を増やすことに、効果的な措置を取るつもりだ」との考えを示しました。
両首脳はこのほか、気候変動や朝鮮半島の情勢、中東問題、ドーハラウンド交渉などについて意見を交換しました。(翻訳:ZHL)
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