APEC・アジア太平洋経済協力会議の第17回非公式首脳会議は15日、シンガポールで『共同宣言』を発表し閉幕しました。宣言は「APECの共同目標は変わらず、アジア太平洋地域の経済成長と繁栄を引き続き支持する。この目標を実現するため、新しい経済成長モデルを構築する」と呼びかけました。
15日午前、APECの構成メンバーである21か国・地域の指導者は「持続成長」というテーマをめぐって非公開で会議を開き、「シンガポール宣言」を採択しました。宣言は持続成長をいかに推進するか、保護貿易主義の阻止、多国間貿易体制への支援、地域経済の一体化と経済技術協力の強化それに、腐敗との闘い、管理レベルと透明度の向上、APECの役割の強化などの内容に及ぶということです
APEC議長国シンガポールのリー・シェンロン首相が15日、この宣言を発表しました。「アジア太平洋地域を始めとして世界経済が回復の兆しを見せているが、過去の経済成長の道に二度と戻ってはならない。APECは世界範囲で21世紀に向ける成長戦略を構築する必要がある」と述べました。
また、リー・シェンロン首相は経済を推進すると同時に、ガス排出量を削減するよう各構成メンバーに呼びかけました。
地域経済一体化について各国指導者は「地域経済体は強力なモデルを通じて一体化を促進する必要がある。このモデルは地域内貿易の需要を満たし、国家間貿易と投資に適合しなければならない」と合意しました。
また、多国間貿易について宣言は「APEC加盟国指導者はドーハ・ラウンドを2010年までに終えることを推進することで合意し、さらに関連の成果を収めた。いかなる形の保護貿易主義にも断固として反対し、地域経済一体化を加速し、経済技術協力を強化する」とした上で、リー・シェンロン首相は「貿易の自由と開放はアジア太平洋地域の経済繁栄を維持する鍵となる要素だ。APECは貿易と投資の自由化を実現する決意は変わってはならない」と指摘しました。
なお、APEC第18回非公式会議は来年、日本で開催される予定で、2011年のAPEC非公式首脳会議はアメリカのハワイで開催される予定です。
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