中国の呉邦国全人代委員長は北京で21日、フィリピンのプロスペロ・ノグラレス下院議長とコスタリカのパシェコ下院議長とそれぞれ会談しました。

　ノグラレス下院議長との会談で、呉委員長は「中国はフィリピンとの関係を重視している」と述べた上で、フィリピンと共に、政党や議会、政府、および民間の交流を強化し、各分野での協力を拡大したい考えを示しました。

　これに対して、ノグラレス下院議長は「中国経済の急速成長は自国国民に利益をもたらすだけではなく、アジア全体ないし全世界の人々にも利益をもたらす。フィリピンは中国と共に、ハイレベルの交流を保持し、全面的な協力を深めたい」と述べました。

　パシェコ下院議長との会談で、呉委員長は台湾、チベット、新疆に関わる重要な問題について、コスタリカが「一つ中国」の政策を堅持したことを称えました。その上で、コスタリカと共に、各分野における協力を強化し、両国関係の発展を推し進めていきたいとの考えを示しました。

　これに対して、パシェコ下院議長は、地域および世界の平和維持において、中国が果たした役割を称えた上で、「一つの中国」の政策を引き続き堅持する立場を改めて表明しました。（万、田中）