第3回EU・ブラジル首脳会議は6日、EUの輪番議長国を務めているスウェーデンの首都ストックホルムで開催されます。これはG20ピッツバーグ金融サミットが閉幕後、年末にデンマークのコペンハーゲンで開かれる国連気候変動会議(地球温暖化に関する国際会議)を前に、EUと主要新興国BRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)のメンバーによる重要な首脳会合です。今回の首脳会議は世界経済と気候変動対策を重要な議題としているので、注目を集めています。
スウェーデン側が明らかにした会議の議事日程によりますと、気候変動に関しては、EUはコペンハーゲン国連気候変動会議が開かれる前の重要な出発点として、今回の首脳会議が強く期待されています。また、経済の面においては、双方はG20ピッツバーグ金融サミット閉幕後の関連活動を重要な議題として討議していきます。具体的には、世界経済再生の推進や、財政安定の確保、金融危機による発展途上国及び後進国への悪影響の抑制などです。このほか、EUとブラジルの首脳は、国際問題や注目される地域問題などについて意見を交わします。経済業界の代表たちもビジネスサミットを開き、経済貿易関係について討議することになっています。
これはEUとブラジルの間で開かれた3回目の首脳会議です。EU側からはスウェーデンのラインフェルト首相、欧州委員会のバローゾ委員長、ヴァルトナー対外関係担当委員及びアシュトン通商担当委員らが出席します。ブラジル側からは、ルラ大統領、アモリン外相、ジョルジ開発・商工大臣らが出席します。
ここ数年、ブラジルの国力の増強に伴って、EUはますますブラジルとの協力を重視するようになっています。双方の貿易規模も絶えず拡大されています。EUが2日に発表したデータによりますと、現在、ブラジルはEUにとって10番目の貿易パートナーとなりました。2000年から2008年にかけて、EUのブラジルへの輸出は56%増え、輸入もおよそ100%増になりました。EUからブラジルへの輸出品は機械設備や自動車、飛行機、薬品などが主で、輸入は、鉄鉱石、原油、大豆とコーヒーなどの原材料及び一次製品が多かったのです。
ラインフェルト首相は5日の記者会見で、ブラジルはEUにとって重要なパートナーであり、双方は経済と社会の発展や科学技術、文化などの面で順調な交流と協力を保ち、対話を行うことが世界的な課題の解決にプラスとなるとした上で「BRIC・主要新興国の1つとして、ブラジルは世界的な気候変動問題に対応する上で重要な役割を果たしている。この問題に関する双方の議論は、まもなく開かれるコペンハーゲン国連気候変動対策会議に積極的な影響を及ぼすことだろう。気候変動問題に対するブラジルの姿勢は、南アメリカ全体に影響が広がるに違いない」と述べ、今回の首脳会議で温室効果ガスの排出について合意に達成できるものと期待を示しました。
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