IAEA・国際原子力機関理事会会議が7日、オーストリアの首都・ウィーンで開幕されました。5日間の会議は原子力の平和利用や安全、核拡散防止などの問題について討議を行います。国際原子力機関のエルバラダイ事務局長は「IAEAは今イランと核問題をめぐって膠着状態が続いている」と説明しました。そして「両者は実際に接触を行い、イランの核開発が軍事目的に使われないことを立証しよう」と呼びかけました。今日の時事解説はこれについてお話しましょう。
エルバラダイ事務局長は理事会会議の開幕式で発言し、イラン核問題に触れた際、彼は「イランがある程度の歩みよりを見せた。特にIAEA検査官が建設中の実験用原子炉を調査することも受け入れられた。ただ、安保理で決議したにもかかわらずイラン側は依然としてウラン濃縮と関連活動を停止していない。また核開発が軍事目的に使われないという十分な証拠を提示していない」としました。
またエルバラダイ事務局長は「イランがウラン濃縮活動を停止しないだけでなく、討議を行うこともしない」と指摘しました。
再任を果たしたアハマディネジャド大統領は7日、テヘランで「イランの核問題に対する立場は変わっていない。原子力はイランから奪い取ることができない権利であり、イランはこの問題について討議を行わない。核問題を口実にイランの内政を干渉することは許されない。イランは国際法と条約の枠組みの下で核計画を継続し、国際原子力機関との協力をする」と表明しました。
西側諸国がイラン核問題交渉について定めた期限が迫っています。ドイツ、フランス、イギリスなどの指導者は相次いでイランに対して厳しい制裁を発動すると警告しました。アナリストは「制裁は問題を解決することができない」と見ています。
アハマディネジャド大統領は7日、「イランはすでに準備を整えた。イラン側は新しい提案をする」と述べました。
マスコミは「イラン核問題の膠着状態をさらに長期化させないことは国際原子力機関の今後の大きな課題となる」と報道しています。
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