日本が去年、サンゴ礁の沖ノ鳥を根拠にする大陸棚の延伸主張を国連に訴えました。国連が今年9月に、日本の申請を受けて、審査することを決定しました。中国外務省の姜ユ報道官は27日、沖ノ鳥は岩場なので、日本側の大陸棚の延伸主張は無効であると、国連に反対の意見を提出しました。
中国国防大学の張召忠教授が、「日本の主張には合理的な証拠がなく、国連に承認されるわけにはいかない。日本は、大陸棚の延伸を通じて領海面積の拡張を狙っている。これは海洋の秩序を破壊することだ」との考えを示しました。
沖ノ鳥礁が日本の最南端に位置し、太平洋上に浮かぶサンゴ礁です。最初は6つのサンゴ礁からなる沖ノ鳥は、長年海水に侵食されたため、2つのサンゴ礁しか海面上に残っていません。沖ノ鳥の沈没を防ぐため、日本政府がさんご礁の回りにコンクリートの堤防をつくったり、チタン合金の防護ネットを付けたりして、大規模な護岸措置を取っています。それと同時に、「沖ノ鳥が島である」ことを強調するため、コンクリートの堤防に「日本最南端の島」という札を設置するほか、灯台まで建てました。中国国防大学の張召忠教授は、日本が沖ノ鳥を島に改造する目的は、1982年の国連海洋法公約に定められた排他的経済水域と大陸棚に関する新概念に基づいて、もし国連が沖ノ鳥を島と確認すれば日本は自国の海域の面積を大きく拡大し、かつ経済開発を行うことができるからだ」と見ています。
張召忠教授は「日本のあらゆる努力は海洋の基点を確定するためである。もしこの基点が確定され、国連に確認されれば、沖ノ鳥を中心にそのまわりに3重の同心円、すなわち12カイリの領海、200カイリの排他的経済水域、350カイリの大陸棚を拡大することができる。このうち、200カイリの排他的経済水域だけで、40万平方キロあまりの地域がある。もし国連が認可すれば、日本は現在の日本の陸地面積よりも大きい海洋における排他的経済水域を獲得できる。この排他的な経済水域は経済開発や漁業、あるいは鉱物資源の採掘ができる」と指摘しました。
また、これら海洋資源のほか、沖ノ鳥は非常に重要な軍事戦略的位置であり、これも日本が沖ノ鳥を非常に重視する理由となっています。
張召忠教授は「戦略的にいえば、沖ノ鳥の役割は非常に大きい。その位置はアジア太平洋地域の第1の島々の固まりと第2の島々の固まりの間、すなわちグアムと沖縄島の間にある。日本の技術はこのサンゴ礁沖ノ鳥を大きな島にかえていくことができる。航空機の離着陸もできるだろう。軍事上からいえば非常に重要だ」と述べました。
また、張召忠教授は「日本は長年にわたって様々な人工的手段で沖ノ鳥を島に改造し、かつ国連の確認も求めている。このやり方は国際海洋秩序を破壊する行為であり、価値のないものだ」と強調しました。
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |