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中国学者「歴史問題解決は日本の政治的雰囲気次第」

2009-08-21 22:24:08     cri    
 中国の国営英字紙「チャイナ・デイリー」によりますと、中日両国の政府間で2006年に発足された中日共同歴史研究委員会は9月に、中国と日本の古代史および近代史に関する研究報告書を公開する予定です。

 報告書は、中国への侵略戦争や南京大虐殺などの歴史事実を認めたことで注目されています。

 これについて、中国現代国際関係研究院で日本問題を担当している王珊副研究員は、「小泉元首相が2001年の就任以来、6回にわたり靖国神社を参拝したことより、中国国民は憤りを感じ、また、アジア各国は、日本の歴史観や政治のゆくえに対して、憂慮せざるを得なくなった。戦争をめぐる歴史は、単に歴史だけの問題ではなく、対外関係においては特に、日本と周辺国の間で根深い摩擦を生む火種となった。そのため、歴史問題の解決は、中日関係を前進させる前提条件である」と述べました。

 また、中国日本史学会の湯重南会長は、「この共同研究の最も重要な成果は、日本が南京大虐殺で罪のない市民を虐殺した事実や、『七・七事変』、『九・一八事変』など中国侵略の歴史を、日本の研究者が認めたということにある。これら歴史事実については、両国の研究者の間に食い違いはない」と述べました。

 また、王珊副研究員は、「日本人研究者の研究傾向や歴史観は、わりと客観的ではあるが、史学界の主流な見方であるかどうかは、これから研究が必要である。冷戦終結につれて、日本の学術界、特に、歴史学界には、ナショナリズムの傾向が顕著となっている。戦争を経験していない若い世代の歴史学者は特にその傾向が強い。こういった研究者の研究には、ナショナリズムの色彩が色濃く現れている。日本国内の政治的な背景として、もし日本が普通国家や、その先にある政治大国を目指すならば、まずは、歴史の重荷を下ろすべきだという見方がある。そのような中で、歴史学者も政治に配慮しようとするため、研究においても、侵略の歴史を故意に歪曲、ないし美化するというようなことが起こる。この根本的な原因は、日本国内にやはりそういった政治的なニーズが存在しているからである。中日間の歴史問題を解決するためには、日本が自らの進む道を正しく認識できるかどうか、そして、日本国内に、問題の解決に資するような政治的雰囲気をつくることができるかということにかかっている」と述べました。(ジョウ&田中)

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