デンマーク血清研究所は29日、「デンマーク国内で、タミフルに対する薬物耐性のある新型インフルエンザへの感染者が確認された」と発表しました。薬物耐性がある感染者が確認されたのはこれが初めてです。

　デンマーク血清研究所はこの発表の中で、「この感染者はタミフルによる治療を受けた後、薬物耐性の症状が出た。医師は直ちに別のインフルエンザ治療薬リレンザを服用させた。現在、患者の状態は良好だ」としています。

　スイスの製薬会社ロシュが生産したタミフルと、イギリスの製薬会社グラクソ・スミスクラインが生産したリレンザは現在、多くの国でインフルエンザの臨床治療薬に用いられています。ロシュ社の報道官は29日、「タミフルの臨床実験で0.5％以下の確率で、薬物耐性を持つ症例が見られた。従って、デンマークでは薬物耐性を持つ症例があるが、その他の新型インフルエンザのウイルスがいずれも薬物耐性があるということではない」と述べています。（翻訳：玉華　チェック：安藤）