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大学生の就職難、実技教育の重視で乗り越えよう

2009-06-10 17:30:19     cri    

 中国社会科学院が10日発表した大学生就業報告書によりますと、これまでの新卒大学生の就業率は去年同期に比べて低下しています。金融危機の影響がまだ続いていることを考え、専門家たちは多種多様なルートにより、大学生の就業問題の解決に取り組むよう提案しています。

 中国教育省は、今年、中国の新卒大学生は去年より約50万人増えて、611万人に達したと発表しました。中国の人的資源・社会保障省の関係者は、これまで275万人の大学生の就職が決まり、新卒大学生の就職契約率は去年に比べ3ポイント下がって45%になったと話しています。

 大学生の就職難の原因について、この報告書は、卒業生の人数が多いこと、学科設置が不均衡であること、学業教育への偏りによる学生の総合的素養と実務的な能力が落ちていることを挙げています。

 北京理工大学高等教育研究所の楊東平所長は、これについて、中国の大学では在校生に対する全面的な就職教育が足りないことから、大学生のキャリアプラニングと就職力が弱体化したと指摘しています。

 新卒大学生の就職難問題が際立っている反面、2005年以降、専門学校の就職率が高まりつつあることが注目されています。しかし、調査の結果、大学に行くか専門学校に行くかという進路を決めるとき、後者を選ぶ人は、ドイツとインドでは30%と56%であるのに対し、中国では、100人中にわずか18人にとどまっているのです。

 楊東平所長は、「中国には人材過剰という問題はない、それよりも、従来の観念と人材養成モデルには開きがある。大学卒でないと良い就職先が見つからないという既成観念を打破しなければならないだけでなく、専門学校と大学教育との分断をも打破しなければならない」と指摘しています。

 一方、中国政府は、「起業により就職率を上げよう」という戦略を立てていますが、社会科学院のこの報告書では、中国の大学生の起業率はわずか1%に過ぎないということです。現在、各地は優遇された融資政策を相次いで発表し、大学生向けのインキュベーターの設置に乗り出しています。楊東平所長は、起業教育は学生の在学期間中に行うべきものだと強調し、「もし大学生の起業率を5~6%に高めることができれば、大学生の就職難がかなり改善できるだろう」と期待を寄せています。

 なお、人的資源・社会保障省の関係者は、今年の新卒者の就職率を70%に引き上げることを目標にしていることを明らかにしました。(翻訳:Yan)

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