ロシアを訪問した中国の全国人民代表大会常務委員会の呉邦国委員長は現地時間の13日午後、モスクワでロシアのメドベージェフ大統領と会談し、双方は政治的信頼を深め、実務協力を強め、国際金融危機に共同で対応するなどの問題について幅広く意見を交換しました。

　席上、呉邦国委員長は、「中国はロシアと共に、両国関係が長期にわたり健全に発展していくことを促すため努力していく。双方は政治的な信頼を強化し、相手の核心的利益に関わる問題を互いに理解し、支持し合い、国際問題や地域問題での協商と協力を保ち、世界の多極化、国際関係の民主化を推進していくべきだ。また、経済協力と貿易、エネルギーなどの分野における実務的協力を強化し、今年の両国間の貿易額が大きな影響を受けず、大型協力プロジェクトが順調に進められることを確保していく。また、金融分野での対話と協力を強化し、世界の金融市場の安定や世界経済の回復と発展を共に推進させていく」と述べました。

　これに対し、メドベージェフ大統領は「ロシアはこれからも中国との戦略的な相互信頼を強化し、エネルギー、経済協力と貿易などの分野における全面的協力を強化させていく。また国際問題では協力を強化し、ロシアと中国の国交樹立60周年を記念する活動やお「言語年」などのイベントを通じて、両国関係の社会的基盤を強固にし、両国関係の戦略的レベルを絶えず向上させていく」と述べました。

　なお、呉邦国委員長が、ロシア側が一貫して、台湾問題やチベット問題で、中国の立場を支持してきたことに感謝したのに対し、メドベージェフ大統領は、一つの中国の政策をこれからも堅持するとのロシア側の姿勢を表明しました。

　この日の午後、呉邦国委員長はモスクワでロシア連邦会議のミロノフ議長と会談したあと、中ロ議会協力委員会の第3回会議に出席しました。(翻訳：トウエンカ)