中国共産党中央統一戦線部のスタ副部長が率いる代表団が9日、ワシントン駐在中国大使館で記者会見し、ダライラマの個人代表との交渉について説明しました。
スタ副部長は「歴史上チベット族住民が居住する地域を一つの行政区域として定めたことは史上にもない。現存のチベット族居住区域と行政区域は歴史的に形作(かたちづく)られたものである。チベット自治区とそれ以外のチベット族居住地域では民族自治制度が確立されている。この制度は国家の統一と多民族の自主行政権を保障している。ダライラマの要求は中国の憲法と『民族区域自治法』に違反し、その実質は分離と独立である」と指摘しました。
スタ副部長はまた、「中央政府は1980年からダライラマの個人代表と接触を始めたが、これまでの協議内容は明らかにダライラマ個人の将来問題に限られている。チベットの政治社会制度は議題ではなく、この問題は歴史の発展段階ですでに解決されたものだ」と述べました。
今後の協議についてスタ副部長は「われわれはダライラマとの交渉を維持していく。ダライラマ側が歴史を承認し、現実を直視し、時代に順応して、国家、国民、そして自身に有利な選択を行うべきである。われわれはチベットの独立に断固反対していく」と強調しました。
中国チベット研究センターのラロンザントイ研究員は「チベットで長年にわたって生活してきたが、チベット族の住民には独立という要求がない」と語りました。
アメリカ側との交流についてスタ副部長は「アメリカ政府高官や議員と接触したが、多くの問題で食い違いがある。一方、交流でより多くの状況を理解することができ、両国関係の健全な発展を進めるために有効であった」と語りました。(ジョウ)
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