中国三大石窟（敦煌の莫高窟、大同の雲岡石窟）のひとつである河南省洛陽市の龍門石窟は洛陽市の南13kmに位置し、伊水川の両岸の山々にわたって掘られている。緑の木々と河に囲まれた風光明媚な芸術の宝庫といえる。

　西暦494年頃から約400年かけて、石窟約1300個余り、石像10万、石碑3600余り、仏塔約40などの貴重な文化財が残され、2000年世界文化遺産に登録された。

　最も代表的な石窟は北魏時代の「古陽洞」「賓陽洞」「蓮花洞」と唐代の「潜渓寺」「万仏洞」「奉先寺」「看経寺」などである。これらの豊富多彩な芸術石像は古代史と芸術を研究する重要資料となり、龍門石窟の石碑に刻まれた書は中国書道芸術の名品である。