エイズは現在、世界の直面している重大な公共衛生問題です。20年余りの努力を経て、その治療の面で多くの経験を積み重ねたものの、現在になっても、エイズは依然として、完全に癒すことの出来ない疾病で、世界ですでに、2300万人がエイズで死亡しています。
有効な治療法を探求するため、多くの国の医学科学者は絶え間ない努力を払っています。中国の伝統的な医学である漢方医学はエイズの治療で、どんな役割を果しているのでしょうか、この面で、漢方医薬と世界で通用している西洋医学と比べれば、どんな優位勢があるのでしょうか。それでは、これについて、今週と来週の今日の時間で、2回に分けて、漢方医薬とエイズについてお話しましょう。
1980年代の半ば、エイズはアフリカ大陸で蔓延し、そのときから、漢方医薬はその治療に役割を果してきました。
1987年、タンザニア連合共和国大統領は中国を訪問した際、中国が漢方医薬専門グループをタンザニアへ派遣し、エイズの治療に援助することを中国の希望しました。中国政府はその要望に応じて、まもなく、タンザニアと、漢方医薬によるエイズの協力治療プロジェクトを実施しました。このプロジェクトの実施状況について、中国国家漢方医薬管理局の責任者楊竜会さんは「中国とタンザニア政府は漢方医薬によるエイズの治療プロジェクト協議に調印しました。それに対する反応はよいもので、タンザニア政府は派遣期間の延長を数回にわたって要求され、現在までに延長されています。」と話しています。
この18年間、中国の専門家はタンザニアで、漢方医薬を使用し、1万人近くのエイズウイルス感染者と患者の治療を実施し、治療効果は40%から52%に達しました。そのうち、1990年前に治療を受けた患者の10%が現在まで生きているとのことです。
エイズが中国で広がったのはここ数年のことで、中国では、漢方医薬がその治療に利用される時間はあまり長くありません。現在、中国では、大部分のエイズ患者が世界で通用している比較的成熟した西洋医学の抗ウイルス療法による治療を受けています。エイズ治療で、漢方医薬のテストは2004年から始まったもので、これまで、あわせて、11の省、市、地区に分散している7000人の感染者と患者がその治療を受けました。
中国中部の河南省は、漢方医薬治療のテストを行う省の一つです。これについて、責任担当者の徐立然さんは「河南省では、現在、漢方医薬の治療を受けるエイズ患者は1792人がいます。この治療は主に、病状が軽く、その他の疾病にもかかって、抗ウイルス治療に適しない患者と、抗ウイルス治療の副作用に敏感な患者を対象にしています。」と語りました。
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