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陳露文 上海師範大学

2017-12-22 13:51:55     cri    

わたしと日本

 日本との絆は人によって違うかもしれないが、私にとっては日本人の彼氏と付き合うことから始まった。

 夏休みに、上海で彼氏とけんかをした。

 理由は、一緒にレストランで料理を食べている時、隣のカップルの男性は「これおいしいよ」と言いながらちょくちょく彼女に料理を取ってあげたけれども、私の彼氏は「これおいしいよ」と言うだけで、自分のお碗にしか取らなかったからだ。もう一緒に何回も食事をしたけれども、料理をとってくれたことは一度もないと思ったら、少し怒りが込み上げてきて、彼に「何で取ってくれないの?私の気持ちは重要じゃないの」と聞いた。

 彼氏はあっけに取られ、しばらく何も言わなかった。「ごめん、別にそんな意味じゃないよ。ただ、日本人の習慣ではあらかじめそれぞれの分を分けて出すから、相手のために特に何かを取り分けることが不思議なんだ」と答えた。そして何かを思い出したように、「逆にさっきなんで大声でめっちゃおいしいって言ったの?そんなに大声を出すことはないんじゃない?」と不服げに言った。

 「だって本当に美味しいもん。」

 「小さい声で言えばいいじゃん。人に迷惑がかかるかもよ」

 「わざと大声で言うつもりはないけど、小さい声で言ったら建前みたいでしょ」

 「いや、それはマナーだよ。どうして中国人は周囲の人のことを思わずに突然「うわー」って笑うのか理解できないな。」

 「具体的な話題よりみんなと一緒に集まって語れるのは最高だし、本当に楽しくて幸せだっていう気持ちを伝えたいから。中国人は賑やかなのが大好きだよ。でないとつまらない、あなた達と一緒に食べたくないといっているみたいで。」

 「でもオーバーだよ」

 私は彼の話に深く考えさせられた。中国人にとって建前のように聞こえる表現は日本人にはマナーや礼儀という守るべきもののようだ。一方、中国人の好きな賑やかさは日本人にとって行儀の悪い、人に迷惑をかける行為だ。逆に日本人が好きな静けさは中国人には物凄い寂しさを感じさせる。中国の生活に慣れている私には東京での生活は極めて不自由な気持ちがした。公共の場所で食べたり電話したりするような、中国では何でもないことが全部マナーに違反する行為だ。日本に比べて、中国では確かにゴミもあちこちに見られるし、バスや電車の中も煩い。でもそのような煩さの中に楽しさを感じ取ることができる。

 そもそも文化に優劣はない。あるのは違いだけではないか。日本人は礼儀正しいと評価される一方、いつもマナーに束縛されて、建前が多く、ストレスが多いような気がする。ニュースによると、自殺率も高いそうだ。中国人の笑顔は、気さくでフレンドリーに見えるが、愛想の悪い店員もいたり、列に割り込むというようなマナーやルールを守らない行為がたくさんあることも事実だ。

 文化の違いを尊重するのは大切だとよく言われる。では、尊重と言うのは一体何なのだろうか。私は二つの面があると思う。まず、共通点を求めること。つまり、交流を通じて理解を深めるようにすること。とはいえ、尊重というのは必ず相手の文化を受け入れなければならないわけではないと思う。日本人の彼氏は食べる前に、必ず「いただきます」と言うが、私に強要はしない。なぜかと言うと、人に迷惑をかけない限り、今までやっていた通りにやれば大丈夫だと思っているからだ。中国人は言う習慣がないから言わなくても問題ないと思っているのではないか。

 従って、意見や考えなどが一致しない場合、互いに咎めるより、相手の立場に立って考えた方がいいでしょうか。確かに自分の国と違う文化をすぐに理解するのは無理かもしれないが、「千里の道も一歩から」というように、包容の気持ちを持って、自分が相手の立場と事情をよく考え、もう一回周りのことを見たら多分考えが変わるだろう。もし誰も譲らなければ、前に一歩も進むことができないでしょうか。

 こう考えたら、彼氏が料理を取ってくれないということはあまり気にならなくなった。そんな時に、彼氏は突然料理を取ってくれた。

 「急にどうしたの?日本人はこんなことはしないと言ったでしょ?」と戸惑った私に、

 「まあ、郷に従うのも必要だからね」と彼は笑って優しくもう一回料理を取ってくれた。

 付き合う前にあまりこんなことをじっくり考えていなかったのだが、付き合いはじめてから生活における様々な違いに目を向けるようになって、確かに最初は理解しにくい所がいろいろあり、反発からけんかになってしまったこともあるけれど、この事を通じて、ある一つの事柄に対して私はどんどん日本人の立場に立てて、日本人はどのように考えるのだろうかという視点を持っているようになった。この視点を持つことが日本との距離を縮める一歩になると思う。

 これは私が日本人の彼氏との付き合いを通して得た貴重な体験だ。これからもずっと大事にしていきたい。

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