世界無形文化遺産、モンゴルの伝統的歌唱法「ホーミー」
jplvyou20161007
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一時間目:世界無形文化遺産、モンゴルの伝統的歌唱法「ホーミー」
モンゴル族の伝統的歌唱法「ホーミー」(喉歌)は、1人の歌手が、高さが異なる 2つの音を同時に発する歌唱法です。ひとつの音は低く一定で、もうひとつの音は甲高く、時間とともに高さが変化します。これによってメロディーが構成されるのです。このような喉を詰めた発声法は、一般的に『喉歌(のどうた)』と呼ばれています。
2009年、モンゴル族の伝統的歌唱法・ホーミーは、中国とモンゴルの共同申請で、世界無形文化遺産に登録されました。
そもそも、中国の内蒙古自治区のシリンゴル草原、ホロンバイル草原やフフホト市、また、新疆ウイグル自治区アルタイ山一帯のモンゴル族の居住地、モンゴル西部のホブド県やロシアのトゥバ共和国などの遊牧民に伝わる歌唱法で、匈奴時代、もしくは遅くともモンゴル族形成前後に生まれたと言われています。
その時代、モンゴル高原の人々は、狩りと遊牧の中で、自然、宇宙とのコミュニケーション、調和の重要な手段として、森、草原、河、雪山そして動物の自然の音を真似ました。こうすることによって体の発声器官の潜在能力も発達したのです。
また、この歌い方は、特殊な地理条件と生産、生活スタイルで生まれたものとも言えます。ホーミーで歌われる歌は内容によって、3つに分けられます。先ず、美しい自然の風景を歌うもの。たとえば「アルタイ山を歌う」、「河川水」などの曲があります。2つ目は野生動物を歌う山林狩猟文化の音楽です。3つ目は馬や草原を謳歌する曲です。
モンゴル族に古代から優れた音楽として伝わるホーミー。モンゴル族の歴史と文化にかかわり、歴史学、人類学、民族学、民俗学の面から研究の価値があります。加えてホーミーは、芸術的な価値が高いことから、世界各国の人類学、歴史学、文化と芸術分野の専門家も関心をもっています。
皆さん、もし内蒙古自治区のフフホト、シリンゴル草原、ホロンバイル草原などの各地を訪ねることがあったら、是非、それぞれの地域の劇場に足を運んでください。きっと、このホーミーそして馬頭琴のメロディーに魅了されることでしょう。
二時間目:内蒙古自治区フフホトの観光地とグルメ
2時間目は、世界無形文化遺産・モンゴルの伝統的歌唱法「ホーミー」の故郷、内蒙古自治区の省都・フフホト市にポットを当てます。ここには、昭君墓、大召寺、イスラム風情街、内蒙古博物院などの有名な観光スポットがあります。この時間では中国古代4大美人の王昭君の陵墓(昭君墓)を詳しく紹介します。また、現地有名な麦の一種・燕麦で作られる麺類のほか、草原のお酒・馬奶酒を取り上げます。(まとめ:任春生、チェック:Keiko)
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