このようなイデオロギーと軍事の対立を清算する、いわゆる歴史の終わりが、いつか北東アジアに訪れるでしょう。多くの人々はこのような期待を抱いています。中日韓サミットが定期的に行われ、北東アジア経済共同体を実現させるさまざまなフォーラムやあらゆる政治的な動きが大きな役割を果たしています。しかし、最も重要なのは、経済文化の相互依存度の増強に伴い、このような互恵協力関係がより明確になりつつあることです。
19世紀フランスの経済学者であるフレデリック・バスティアの話では、「富が国境を越えることを許さない限り、軍人が国境を越える」ということで、東アジアの経済、人材、文化の相互依存度が絶えず増進されることは、国同士の摩擦が衝突へとエスカレートすることを防ぐことができます。また、アメリカ・バークレー大学のラスノ教授の話では、東アジアは自然経済の拡散によって、経済と相互理解を土台とした新しい形態、総合的な国際関係ができるだろうともしています。しかし残念なことに、当面の中日韓3国関係はこのような期待に応えられないでしょう。矛盾と対立の影は依然消えておらず、民族主義の対立・領土紛争・軍備競争・歴史問題をめぐるトラブルなど、いずれも地域衝突を招く要因になるだろうとみられています。
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