許氏は中国の優れた伝統文化の保護と継承、ハイレベル人材の育成と学術伝承、海峡両岸の人々の幅広い交流と相互理解、祖国の平和統一という偉大な事業の実現に取り組んできた。また、社会主義の調和の取れた社会を構築し、国の健全な発展と国民生活の改善を促し、世界の異なる文明間および異なる宗教間の交流と対話を促進し、世界平和を促すことに注力してきた。

許氏は長期にわたり、文化学や訓詁学、最古の部首別漢字字典『説文解字』の研究、中国語情報処理、宗教学など多学科の教育と研究を行い、多数の学術書や辞典、論文を発表、大型文化プロジェクト『二十四史全訳』や、中国語情報処理研究に関する863計画（中国の技術高度化計画のこと。1986年3月に発表された）、973計画（国家重点基礎研究発展計画）などにリーダーとして参加したほか、現在もプロジェクトリーダーとして『校注本二十四史』を編纂中である。

　これまで中国社会科学院、国家行政学院、浙江大学、山東大学、上海交通大学、華東師範大学、上海外国語大学、国防大学の兼職教授を務めるほか、香港浸会大学、香港教育学院、マカオ大学から名誉博士号を授与されている。

　他にも、許氏は中国民主促進会の第10期・第11期の中央委員会主席、第9期・第10期全国人民代表大会常務委員会副委員長、第7期・第8期の全国人民代表大会常務委員会委員、全国人民代表大会文化衛生委員会委員、国家言語文字工作委員会主任などを歴任。

　現在は北京師範大学人文宗教高等研究院院長と中国語文化学院院長、山東大学儒学高等研究院院長を務める。このほか、世界中国語教育学会会長、中国文化発展促進会、中華炎黄文化研究会、中国長城学会会長、中華社会救済基金会理事長、尼山世界文明フォーラム組織委員会主席、中国人民外交学会、中国国際友好連絡会高級顧問を務める。