世界無形文化遺産~福建省泉州市の南音~
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世界無形遺産「南音」は福建省泉州を発祥地とする伝統的な音楽です。使われる楽器は、琵琶、二弦、三弦、洞簫、拍版など、この他にチャルメラや鈴、銅鑼などの鳴りものもあります。歌詞は福建省南部の方言の閩南語が用いられます。
起源は、304年西晋時代の内乱で中原地方から大規模な漢民族の移動があり、彼らが持ってきた農耕や紡績の技術により閩南地域の生活様式が大きく変わったことで誕生したといわれています。
その後、唐代、元代、明代を経て、音楽理論の整備が進み、南音は固有の音楽として社会に定着してきました。
新中国が成立した後は、1970年代後半から復興活動が始まりました。そして2009年10月1日、南音はユネスコの世界無形文化遺産に登録されたのです。
南音は閩南人の移住とともに東南アジアを中心に海外へも伝わりました。海外の閩南人(華僑・華人)は南音を故郷の音と認識し、移住地と祖国を結ぶ絆としています。19世紀半ば頃から多くの泉州地域の人々が東南アジアへ移住し、それに伴って南音も各地域に伝わりました。
近年、中国経済の発展にともない、華僑・華人の社会的地位も向上したため、東南アジア各地でも南音の活動もより活発化したそうです。
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