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2011年、世界無形文化遺産に登録された影絵芝居は、中国語で「皮影戯」と言います。紙、毛皮、木などに人や鳥獣の形を透かし彫にしたり、あるいは彩色を施し、灯りを当てて前方のスクリーンに影を投じて、歌、音楽、せりふに合せて演じる芝居です。
内容は、歴史物語、民間伝説、忍者物語、ラブストーリ、神話など多岐に渡り、演目は伝統的な水滸伝、三国志、西遊記のほか、新中国になってからの白毛女、林海雪原などもあります。
影絵芝居の歴史は古く、一説によれば、唐代中晩期あるいは五代の時期(7世紀~8世紀)に始まったといわれています。
宋代になると、民間の文芸の1つとして隆盛を極めました。北宋の末期、金の兵が梁(現在の河南省開封)を占領すると、一部の影絵芸人は金に捕えられ北方へと連れ去られ、華北・東北の「北方皮影」の流派を形成し、一部の影絵芸人は陝西・甘粛に逃げ、「西部皮影」の流派を形成しました。最も多くは、宋王朝の臨安(現在の杭州)への遷都にしたがって移動し、その後、広東・福建・台湾へと伝わり、山東・湖北・湖南を含む「中南部皮影」の流派を形成しました。そして、13世紀、元王朝とともに、影絵芝居は、アジア大陸から中東まで伝わり、それぞれの地域に様々な形で根付いたのです。今日の番組では、この中国影絵芝居の魅力をお伝えします。
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