n
|
媽祖は航海・漁業の守護神として、中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神で、天妃、天上聖母、天后とも呼ばれます。特に福建省・広東省、台湾で強い信仰を集めます。媽祖が神として崇められ祀られるようになった経緯は色々ありますが、宋の初め頃、福建省の林氏の娘として今の福建省莆田市の湄洲島に生まれ、名前は林黙娘と言ったという説が有名です。
小さい時から賢く、神様から護符の書き方を授けられ、悪をしりぞけて世間を救ったといいます。しかし、28歳の時に父が海で遭難し、このことで悲観にくれ、その後、嵋山の頂上で仙人に誘われ神となったと伝わっています。彼女が紅い衣装を身につけ、海上を飛んで、難民を救助している姿を見たという話もあります。このように霊験あらたかに人々を救ってきたので、人々は廟を建てて祭るようになりました。
媽祖は、当初、航海など海に関わる事柄にご利益があるとされましたが、今は、航海の安全だけでなく、水害や日でり、コレラ、盗賊、戦争や疫病などの発生時にも、彼女を祈るようになり、万物にご利益がある神と考えられるようになりました。
媽祖信仰は、華僑の出国にしたがって世界各地へ伝わっています。華僑のいるところには、媽祖を祭った廟があると言っていいでしょう。2009年、媽祖信仰は、世界無形文化遺産に登録されました。今日の番組では、この媽祖信仰を詳しくお伝えします。
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |