1時間目　第30回中国映画金鶏賞授賞式、北京で剣道の道場を訪ねる

　故宮博物院開館90年記念の特別展が8日に始まりました。平日でも待ち時間は３～４時間という盛況ぶりです。国慶節大型連休に備えて、先週の土曜日から、故宮は特別展の見学希望者に整理券を配布するシステムを導入しました。これまでは入り口まで早く到着することが入場の鍵でしたが、これからは整理券の番号順に入場します。約2ヶ月の特別展では、延べ20万人の来場が見込まれています。

　「旬な話題」では19日夜に授賞式が行われた第30回中国映画金鶏賞授賞式の様子と、iPhone6S/6SPlusの中国での予約状況を紹介します。写真（右）はノモンハン事件を背景にした恋物語「諾日吉瑪」の主演、「最優秀女優賞」に輝いた蒙古族出身の女優・巴徳瑪さんです。

　19日夜に、吉林市で第30回中国映画金鶏賞の授賞式が行われ、CCTVの映画チャンネルがその様子を中継しました。「金鶏賞」は中国では映画界最高の賞とされています。最優秀劇映画賞を受賞した「狼図騰」（神なるオオカミ）を初め、話題作が盛りだくさん。今年度の中国映画産業はこの8日までの統計によりますと、興行収入はすでに去年1年間を上回り300億元を突破し、対昨年同期比の伸び率が46.78％で、スクリーンの数は2.6万に上ったということです。

　発表されたばかりのiPhone6S/6SPlusは、中国でも予約が殺到しています。関係筋によりますと、これまでの一週間、上海エリアだけでも、予約数が2万を超えたようです。25日に中国でもアメリカ、日本などと同じタイミングで発売されるiPhone6S/6SPlus、中国国内ではどのように評価され、受け止められているのか、合わせて紹介してまいります。

　後半の「スペシャル・バスケット」は白昊アナの「広告で見る中国」です。6回目になる今回は地下鉄の駅のホームで見つけた剣道教室「剣元上至」の広告です。15年前、北京で初めての剣道道場が出来ました。ここ数年間で、中国で剣道を学ぶ人は約1万人に上りました。そのうち多くのは、20代から30代の若者です。日本の伝統武術である剣道が、中国の若者に好かれる理由は何か。白昊アナが剣道道場に行って取材してきました。

礼に始まり礼で終わる

稽古の風景

李紅軍校長先生に聞く

2時間目　私の余暇～北京大学MTI中日通訳コース・雲青さん

　9月は中国では新学年が始まる月です。昔は、中国の大学生や大学院生たちは、猛勉強するというイメージが強かったですが、「90后」がメインになっている今の学生たちは授業が終わった後、何をしているのか。

　今回はフィギュアスケート、羽生結弦、村上春樹、ロリータファッション…と幅広い趣味を持つ北京大学大学院生・雲青さんにお話を聞きます。羽生結弦選手のことを極自然に「羽生君」と呼び、好きなことにはとことん時間とエネルギーを使って、どんどん自分を磨きたいという性格の持ち主でもあります。

　そんな雲青さんの口から次から次へとキーワードが出てきました。「勉強はもちろん忙しいですが、『がり勉』というのは昔のイメージ。勉強が忙しくてもしっかりと趣味を持ち、それも同時に極めようとする人は何も私だけではない。回りにもいっぱいいます」という自然体で締めくくってくれ深い印象が残りました。

　この夏、CRI日本語放送とTBSラジオとの共同企画「本音で話しませんか　中日学生　戦後70年目の対話」でもゲストとして出演しました。今回は全く異なった切り口から、中国人学生の飾らない姿を紹介してもらいました。ぜひお聞きください。

【プロフィール】　　

　雲青（うん・せい）さん

　中国陝西省生まれ　山東省で育つ

　中学1年から日本語の勉強を始める

　広東外語外貿大学日本語学科を卒業後、2014年9月から北京大学MTI中日通訳コースで学ぶ

　ライトノベル「カゲロウデイズ」の翻訳を担当

　サブカルチャーも純文学も好きな、幅広い趣味を持つ「好奇心少女」