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一時間目、「ライフマガジン」と「北京暮らし」、「80後」VS天通苑

2015-05-11 16:18:35     cri    


<ライフマガジン>

 話題1:中国の80後、1980年生まれの人たちの生活現状にクローズアップします。

 話題2:北京の初夏の風物詩、柳のワタゲに関する話題です。

 <北京暮らし・北京の町巡り>

 <北京暮らし>のシリーズコラム「北京の町巡り」でご紹介していきたいと思います。今回は北京の巨大住宅エリア、「天通苑」についてご紹介しました。

 「天国」の「天」に「交通」の「通」、それに「新宿御苑」の「苑」と書く「天通苑」は北京の北郊外の昌平区にあります。北京と河北省の避暑地・承徳を結ぶ高速道路「京承線」の隣に位置し、先週ご紹介した回龍観住宅エリアと同じく、価格の安い経済的住宅エリアの一つです。北京市の中心地「天安門」からおよそ25キロ離れ、敷地面積が48万平方メートルのこのエリアに、70万人を超える(2014年末時点)人が住んでいて、アジア最大の住宅エリアと言われています。

 天通苑が大型住宅エリアとして開発されたのは、2000年以降で、中国建築業の最高峰の賞である「魯班賞」も受賞しています。合わせて5つの団地エリアに計700棟以上の住宅ビルが立ち並び、デパートやスーパー、映画館、レストランなどの生活関連施設も整っています。ですが、公立病院や学校が足りないため、ある調査で、北京市民から「最も住み心地の悪い住宅エリア」に選ばれたことがあります。緑化面積が36%を超えるものの、こちらの住宅はほとんどが20階を超える高層ビルで、それが並ぶ光景はまさにコンクリートジャングルそのもの。そのためか、家賃は比較的安いため、地方からの出稼ぎ労働者が沢山集まります。中でも、東北地区からの労働者が最も多く、天通苑は「北京にある東北人の天国」とまで呼ばれています。不動産屋の従業員や美容室の美容師、レストランのウェイトレス、出前の配達人、道路に店を構える露店商など、この町で出会うほとんどの人が、東北なまりの北京語を喋ります。

 また、天通苑は交通渋滞が酷いことでもその名がよく知られています。市内に向かう幹線道路は一つだけなので、朝の通勤ラッシュになると、この道路は大混雑で、大きな駐車場のようです。ひどい場合には、平均時速が5キロに満たない時さえあります。当然、夕方の退勤ラッシュも大混雑で、「家に戻るのはいつも午後9時以降」と嘆くサラリーマンも大勢います。この「目覚めたら出勤のため家を出る。家に戻ると既に「寝る」時間になっている。昼間は寂しくて人気がない。町全体がまるで眠っている」状況から、この町は「眠る町」と、ちょっと冷ややかな呼ばれ方もされます。ですが、悪いことばかりではありません。実は、この天通苑は北京のオリンピック森林パークから僅か3キロで、周りは大きな市民公園に囲まれています。そして、こちらの住宅価格はいつも北京市の最低価格なので、家賃も安く、レストランや屋台での食事も安いものが多くありますので、低所得者にとっては、北京という大都会で生き残る重要な居場所となっています。

 毎年、全国各地から数多くの若者は夢を追いかけて、首都・北京へ来ますが、天通苑を最初の住処に選ぶ人が多くいます。そして、同じように毎年、自らの努力で天通苑を離れ、より快適な環境の住宅に引っ越す住民も大勢います。今ここに暮らしている住民やかつてここに暮らしたことのある住民、さらに、これからここを訪れるだろう新しい住民、この町に関わる人たちの夢・青春・奮闘の物語がこれからも伝えられていきます。天通苑へのアクセスは、地下鉄5号線の「天通苑」駅のご利用が便利です。

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