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3月13日 金曜日

2015-03-13 20:48:40     cri    

世界遺産めぐり、浙江省江郎山の丹霞地形


 一時間目は、浙江省江郎山の丹霞地形をご紹介します。

 先週は、世界自然遺産に登録された中国西南部貴州省の赤水市の丹霞地形、仏光岩、滝が有名な十丈洞などの具体的な観光スポットをご紹介しました。実は、2010年8月に丹霞地形として世界遺産に登録された場所はまだたくさんあります。今回は先週に続いて、その中のもう1つの有名な場所、浙江省江郎山をご紹介します。

 江郎山は浙江省の江山市にあります。この山は現地の人が神様と仰ぐ山です。唐代の詩人・白居易は「いずくんぞ此の身に羽翼を生じ、君と来往して煙霞に酔ふを得ん(なんとかこの身に翼を得て、君と行き来し、山水の風景を楽しみたい)」という詩を詠み、山の景観を褒め称えました。明代の有名な地理学者・旅行家の徐霞客(1586~1641年)は、3回にわたり江郎山を訪ね、江郎山の「奇抜さ、険しさ、すばらしさ」を賞賛しました。

 江郎山は赤い砂岩や礫岩からなる切り立った断崖を特徴とする晩期の丹霞地形で、その形成はジュラ紀末~白亜紀まで遡ることができます。当時、激しい造山運動が起き、その後、白亜紀に更に3回にわたる造山運動が起こりました。これによって、江郎山に盆地が形成され、赤い岩石層が堆積し、さらに盆地が上昇して、断層活動が起き、外力による侵食、地形の晩期化・再上昇など一連の過程を経て神秘的で驚異的な丹霞地形が姿を現したのです。

 江郎山の主峰は標高819.1メートルで、この独立した狭い場所に高い峰と低い丘陵平野が組み合わされていることは、この丹霞地形が晩期に入り、さらに変化しつつある最後の段階にあることを示しています。山の主体は天に向かって聳えている3つの巨大な岩です。昔、「江」という名の兄弟3人が山頂に登り、3つの大きい岩になったという伝説があり、江郎山と呼ばれるようになりました。この3つの大きい岩は高さ360メートル余りで、まっすぐ高くそびえ、外見はタケノコに似ており、まるで刀や斧でスパッと切ったかのように、北から南へ「川」の字状に並んでいます。北から順に「郎峰」(819.1メートル)、「亜峰」(737.4メートル)、「霊峰」(765メートル)と名付けられていますが、現地の人はこれを「三つ岩」と言っています。

 江郎山を観光するには、山の切り立った断崖に造られた3500段の石の階段を一段ずつ登って行くのがお勧めです。長さ500メートルの「十八曲り古道」を登り、宋代(1018年)に建てられた開明禅寺を通り過ぎると、「会仙岩」と呼ばれる山肌にあるくぼんだ洞穴につきます。伝説によると、ここは8人の仙人が集い、碁を打つところです。洞穴の壁には、砂と丸い小石の地層が見えます。これは丹霞地形の中でも典型的な順層(岩の節理が上を向いて走っているもの)岩洞の景観です。

 亜峰と霊峰の間にある細く深く切り立つ峡谷は、一線天(わずかに天が見える谷間の意味)と呼ばれます。亜峰側の高さは228.5㍍、霊峰側の高さは256.1メートルに達し、谷底の長さは250メートル、幅は約4メートルで、極めて雄大で険しいものです。ここから仰ぎ見ると、高くそびえた岩壁と線となった空がまぶしく、感動します。

 現在、江郎山の3つの峰の中で、頂上までの山道が通じているのは、郎峰だけです。郎峰の頂上から見下ろすと、遠くの平原には村と田園が錦を織りなすかのように見えます。

 江郎山の麓には、悠久の歴史と文化を持つ村があります。和睦村は最も素朴で、完全に保存された古い陶器の製作場所です。その歴史は500余年にも及び、専門家に「陶器文化の生きた化石」だと称賛されています。

 皆さん、中国の浙江省を訪れたら、省都の杭州の遊覧だけでなく、是非、世界遺産に登録された浙江省江郎山の丹霞地形にもお運びください。

 二時間目のタイトル:浙江省江山市の観光地とグルメ

 2時間目は、浙江省江山市の丹霞地形以外の観光地、廿八都鎮と仙霞関を紹介するほか、江山市のグルメである発糕(蒸しパン)と三頭一掌(兎の頭、鴨の頭、魚の頭、鴨の脚)をご紹介します。ぜひお聞きください。

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