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紹興のあたりは春秋時代の越の都でした。郊外の印山には越王陵があります。越の国王の陵墓で、有名な越王勾踐の父・允常の墓と言われていますが、被葬者はいまだに明らかではありません。近隣に、ほかにも3基の大型の陵墓があるようですが、まだ発掘されていません。のどかな農村の雰囲気溢れる茶畑の中にあります。
紹興料理は江南地方の水郷の特色が色濃く、魚やエビなどの水産物、鶏やアヒルなどの家禽類、それにマメ類・タケノコなどを主な食材とします。食材を煮た汁を活かし、香ばしく柔らかく、油が少なく辛くなく、少し甘めですが日本人好みの味と言えます。新鮮な食材に燻製や塩漬けの食品を加え、一緒に蒸したり煮込んだりすることが多く、紹興酒を多用するため香りも芳醇です。中でも有名なのが「扣肉」(発酵・乾燥させたからし菜の漬物を入れた豚の角煮)で、江南水郷の味を代表するものです。またアヒルやガチョウ、野菜などの味噌漬け、「清湯越鶏」(鶏の清湯スープ)、「酔蝦」(酔っぱらいエビ)なども人気です。
紹興の有名な料理店は、咸亨酒店と紹興飯店です。ここでは、もちろん紹興酒を堪能できます。咸亨酒店で魯迅の小説にも登場した茴香豆(撮み物)、臭豆腐などを食べながら量り売りの紹興酒を飲めば小説の登場人物の一人になったような気分が味わえます。2時間目は、日本語部の専門家、高橋恵子アナの現場リポートを交えて、印山越王陵や紹興の紹興酒とグルメをご紹介します。(任春生)
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