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大きいマイナス報道の影響

2014-08-13 12:57:30     cri    

――これまでの30年あまり、中国社会の変化をどう見ていますか。

宮内 大学生が増えているのと、それを追いかけるように留学生が増えていることが一番の特徴だと思います。「80後」(1980年代生まれ)「90後」(1990年代生まれ)世代の大卒が2~3割に達し、海外経験を持つ人もとても増えています。  今、海外留学中の中国人学生の数は約110万人で、日本人は6万人弱しかいない。アメリカでは留学生の3割が中国人で、博士号取得者を大学出身別で見ると、中国の大学がアメリカの大学を抑えて、トップになっています。

 中国の役所などで科長や処長になるのは40歳ぐらいですので、「80後」「90後」が中国で実際に影響を持つようになり、国際的に活躍するようになるスタート点は2020年頃だと見られます。それ以降、中国は人材に支えられた大転換が起こり、違う形の発展が期待されますが、日本の青年たちもその中に入り、一緒に何かができるというのが一番大事なことだと思います。

――2012年9月以降、両国関係は冷え込んだままですが、これについて身近に感じたことは?  

藤田 私の周りでは、それまでよく中国旅行していた方も、行かなくなっている人が多いですね。まずはPM2.5のこと。テレビをつけると、必ずそのことが報道されています。わざわざ空気の悪いところへなぜ行くのかな、と。

 また2012年9月、中国でデモがあった時に、日本のテレビでは日系大型スーパーが壊されたシーンばかり流されていたようで、ちょうどその時に中国の寧波・杭州に行っていた私から見れば、帰国後聞いて逆にびっくりしましたが。そう言えば、関西では、最近新聞を見ても、中国旅行の広告をほとんど見かけないですね。

村田 関東も同じですね。むしろ東南アジアなどの広告が目立っています。

粟屋 日本では大学の第2外国語は、以前はドイツ語やフランス語が一番盛んでしたが、今は中国語と韓国語の受講者が非常に増えています。でも、中国問題や日中関係を大学院で勉強している学生でも、中国へ行きたくないというのが大半のようですね。

宮内 1990年代、中国にいる留学生の30%以上が日本人でしたが、今や数%程度にまで低下しています。中国にいる留学生総数は増えていますが、日本からの留学生は増えていない。それは単に学生の問題からではなく、社会全体の雰囲気がそうさせています。

 北京に来た日本人学生に話を聞きますと、留学するようになった時、周りから「なぜ中国なんかへ行くの」と言われるとのことです。

 一方、日本留学に感じる巨大な抵抗感は中国側にはあまりないようです。アニメの影響で日本は面白い、日本をもっと知りたいなと思う積極的な層が増えているようです。

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