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舛添都知事の北京訪問(上)~フラッシュバック 北京での日程

2014-04-29 20:50:46     cri    

 北京市と東京都との姉妹都市提携は1979年3月14日に遡ります。当時の林乎加・北京市長と美濃部亮吉・東京都知事により、人民大会堂で調印式が行われ、天壇公園で「中日友情の木」としてヒマラヤ松2本が植えられました。しかし、両市の友好交流は1996年の青島幸男知事の北京訪問を最後に、18年間も事実上、途絶えていました。

 こうした中、今月24日から26日にかけ、現職の舛添要一・都知事が北京市の招きにより、18年ぶりに北京市を訪問しました。3日間の訪問の中で、中日友好協会の唐家セン会長、北京市政府の王安順市長との会談に続き、中国国務院の汪洋副首相との会談も行われました。また、舛添知事は、首都博物館の見学や、北京五輪メインスタジアムの「鳥の巣」、水泳競技場の「水立方」の視察、首都師範大学での講演会などを行いました。

 中日間の重要な姉妹都市として行われた今回の訪問は、果たして両国関係の改善に向けた入り口になれるのか、両国から高く注目されています。

 ■(24日) 首都博物館見学 「中国の歴史が好き」

 「中国の歴史が好きで、中国の文化財のコレクターも多い」という舛添知事は、北京到着後、真っ先に向かった先は首都博物館でした。

 「北京青年報」によりますと、舛添知事は館長の案内で、興味津々に見学し、時には質問をし、館長と会話していました。一番長く足止めしていたのは、唐の陵墓から出土された壁画で、千年が経っても、色が失せることなく鮮やかである理由について、説明に聞き入っていたということです。また、唐代の銅銭を見て、「日本にも数多く伝わってきた」とうなずいていました。

 宋代の文化財が陳列されたブースでは「宋はぼくの好きな時代だ」と切り出し、宋代の始まる年まで正確に言えたほどで、次の日の首都師範大学での講演会でも、宋代の歴史と文化に触れる予定だと話しました。

 

 ■(25日)東京五輪に生かしたい 「鳥の巣」などを視察

 25日午前9時。背広に五輪バッチを付けた舛添知事は、北京五輪のメインスタジアムである「鳥の巣」と、水泳競技場である「水立方」をそれぞれ視察しました。

 「『鳥の巣』の建造にどのぐらいの費用と時間がかかりましたか」

 足を踏み入れるやいなや、舛添知事がスタッフに質問を投げかけました。このほか、五輪終了後の活用法にも関心を示しました。

 2013年9月7日、東京都は2020年夏季五輪の誘致に成功しました。舛添知事は「テロ対策と選手村の整備などを含め、北京の経験を生かしたい」とメディアに表明しました。

 ◆(25日)王安順市長、両市の友好交流で両国関係にポジティブな力を 

 北京市の王安順市長は25日、舛添知事と会談しました。

 王市長は舛添氏の都知事当選にお祝いの意を表し、「舛添知事が最初に訪れる外国の都市として北京を選んだことに留意している。これは、中日関係、とりわけ両国の首都同士の関係を重視する姿勢の表れだと受け止めている」と話しました。

 その上で、「北京市政府と人民は真心を込めて、東京都と都民の皆さんと友好交流の新しいページをめくりたい。両市は、友好関係の発展という正しい方向をしっかりと掴み、政治的相互信頼を深め、実務的な協力を強め、五輪を契機に友好協力を深め、民間交流をたえず拡大し、両市の友好のためにしっかりとした社会的土台を整えていきたい。両都市の友好交流が一本の細いせせらぎとなって、両国関係にポジティブなエネルギーを注いでほしい」と期待を寄せました。

 ■(26日)記者会見 東京と北京の不正常関係にピリオドを打ちたい

 北京を離れる前に舛添知事は26日、北京市内のホテルで記者会見しました。

 舛添知事は席上、「今回の北京訪問は重要な成果を挙げた」とし、北京市の熱意のこもった招待に感謝の意を表しました。そして、「今回は都市間の交流ではあるが、東京都知事としての権能において日中関係の改善に尽力していきたい」と話しました。

 また、「北京五輪の成功は6年後に開かれる予定の東京五輪に貴重な経験を提供してくれた。今後は東京都と北京市は実務的な協力を強め、北京の大気汚染の問題や交通渋滞などの都市管理に手を携えて取り組み、北京の市民たちにメリットをもたらしていきたい」と述べています。

 さらに、「東京都知事として、今回は18年ぶりに招きに応じて北京を訪問できました。両都市間の不正常な関係は私の訪問により、ピリオドが打たれてほしい」と訴えていました。

 

 舛添知事は東京と北京との関係をビルに例えて、「壊そうと思えば、爆薬でもしかければ一秒で崩せるが、新しく作ろうと思えば、いろんなポストでいろんな人が努力していかなければならない。今回の北京訪問はまさに、このような新しいビルを造るためのものだ」と話しています。

 関係筋の話では、記者会見は当初、中国メディアからの質問に答える時にのみ、通訳が介される予定でしたが、来場者全員に内容が伝わるよう、すべての応答に通訳を付けて行われ、舛添知事の中国メディアとの交流重視の姿勢が伝わったとみられています。(つづく)

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