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凌星光さん:今だから「中日友好」の重要性を再認識せよ

2014-04-25 15:34:58     cri    

 中日関係は1950~60年代、敵対関係であり続けました。しかし、草の根の友好交流活動が、その後の関係正常化に貢献し、1972年に関係正常化を果たし、中日共同声明と中日平和友好条約に基づき、中日両国は友好関係を40年間保つことができました。それなのに、2012年9月の釣魚島(日本名・尖閣諸島)「国有化」以降、膠着状態が続いています。中日両国の有識者は、緊張した関係をいかに改善するかという課題を真剣に解決する必要があります。

 文:凌星光・日中科学技術文化センター理事長
 掲載紙:4月18日付「環球時報」

 現在、中日両国当局は共に長期的に争う姿勢を示しています。政府レベルの関係改善は相当困難な中、経済交流、民間交流、地方政府間交流の強化によって、中日間の雰囲気を改善することが大きなカギとなります。幸い、中日双方共にこれに異議はないようであり、昨年後半から関係は正常化に傾いています。しかし、そうは言っても、政府間の信頼関係を回復せず、政府間の関係の正常化を図らなければ、両国関係の真の改善はあり得ない。このため、過去40年間に締結した4つの政治文書を改めて確認し、政治面で信頼関係を改めて構築すべきです。

 まず、新たな情勢下において中日平和友好条約に書かれた「覇権反対」をいかに認識するかについて対話を行い、軍事・安全保障分野の相互信頼構築を推進すべきです。覇権反対は中日関係正常化と中日平和友好条約締結の柱だったが、新たな時代において新たな意味を得たことは明らかです。

 次に、「友好革新」を提案したい。「革新」は最近中国でしばしば用いられる言葉です。私の言う「友好革新」とは、40年間続いた友好関係を基礎に、新たな情勢に基づき新たな創造的発展を図ることです。現在、中日双方で過去40年間の友好外交は失敗だったとの論調が聞かれますが、これは間違いで、事実に基づき道理を説かなければなりません。

 最近中日両国では「中日友好」を口にするのが、まるでタブーになっているようです。そうした時期であればこそ、われわれはなおさらに「中日友好」の重要性を改めて強調する必要があります。歴史問題で中国を刺激する安倍政権のやり方に対して、日本社会は明確に抗議する必要があります。中国側は、中国の改革開放の過程でかつて日本がわれわれの手助けをしたことを忘れるべきではありません。中国は経済規模ですでに日本の2倍に達したとはいえ、1人当たりGDPは日本の5分の1しかありません。中国は日本に学ぶべきことがまだ多くあり、中日友好関係を大切にすべきです。

 友好をいかに「革新」するのか?私は、日本で「日中友の会」活動、中国で「中日友の会」活動を展開することを提案したいと思います。中国に滞在経験のある人、日本に滞在経験のある人はいずれも百万人規模に達しています。特に留学経験のある若い世代は、偏見なく相手国をしっかりと見ることができます。歴史認識の問題や政治対立を乗り越えて、草の根の交流活動を活発に展開し、ネットを利用した柔軟性ある小グループの活動を展開すれば、若い世代の相互理解を深めることができます。

 筆者は早くから主張しているのですが、現在のグローバル化は米国が基準となっています。中日は連携して主導し、東アジアの基準を確立し、さらにそれをグローバルな基準に引き上げるべく努力すべきです。日本は現在、欧米諸国の「普遍的価値観」を強調しており、工業先進国としての志向から脱するのは困難なようです。しかし、今後20~30年間で、中国やインドなどの経済力が飛躍的に増大し、欧米先進国の比重は下がります。こうした中、日本の意識も変化を余儀なくされ、アジアにより接近するはずです。厳しい中日関係は数年続くかもしれないが、10年も続くとは思いません。 (「人民網」から)

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