人民代表大会とは集団的に職権を行使し、集団的に問題を決定する機関で、会議を開くことは人民代表大会が職権を行使する基本的な方法です。法律の規定に基づいて、全国人民代表大会は一般に年に1回会議を開き、地方各級の人民代表大会は毎年少なくとも1回は会議を開きます。

　1．会議の準備

　県レベル以上の各級人民代表大会会議はその級の人民代表大会常務委員会が召集し、開会前に、常務委員会が会議の議事日程草案、議長団や秘書長のリスト草案を提出し、列席者の決定や会議に関するその他の準備活動を行います。各代表は選挙単位或は地区別に代表団を組織し、団長、副団長を推薦します。団長は代表団全体会議を召集、主宰し、副団長は団長を補佐します。郷レベルの人民代表大会は前回の人民代表大会会議議長団が召集するとともに、事前に各項目の会議の準備を整えます。

　2．予備会議の開催

　人民代表大会は3分の2の代表が出席してはじめて開催できます。県レベル以上の各級人民代表大会の正式会議が開催される前に、各級の人民代表大会常務委員会の主宰で予備会議を開き、議長団や秘書長の選出、会議の議事日程や会議の準備事項に関する決定を採択します。

　3．議長団会議の開催

　議長団第1回会議は、全国人民代表大会では常務委員会委員長が主宰し、県レベル以上の地方各級の人民代表大会では常務委員会主任が主宰します。会議では議長団常務議長と議長団のメンバーを数名選出し、毎回の全体会議の執行議長をそれぞれが担当します。そして副秘書長の人選、会議の日程、議案の表決方法、代表の議案提出の締切期限、及びその他の必要事項を決定します。

　議長団第1回会議後は必要に応じて、議長団は会議を開き、関連問題を審議、決定します。このような場合の会議は議長団常務議長が召集し主宰します。

　4．正式会議の開催

　議長団が主催して大会全体会議を開きます。全体会議では各項目の活動報告や議案の説明を聴取し、一般発言を行います。そして活動報告や関連の議案に対して表決し、国家機関関連の人選をし、また決定することができます。大会全体会議で議案を表決するには、代表全体の過半数の賛成が必要です。全国人民代表大会が憲法を改正する場合、代表全体の3分の2以上の賛成をもって可決されます。代表団会議とグループ会議の任務は各項目の活動報告と議案を審議することです。

　人民代表大会会議は政府活動報告、国民経済や社会発展計画、予算及びこれらの執行情況の報告、人民代表大会常務委員会活動報告、裁判所や検察院の活動報告を審議または審査した後承認し、全国的または当該行政区の各方面の短期・長期の活動に対して決定を下さなければなりません。立法権のある人民代表大会は必要があれば、会議で法律または法規を制定し、改選された人民代表大会会議で国家機関を作らなければなりません。人民代表大会会議は、全国または当該行政区の全般的かつ長期的な重大問題について決定を下す機関で、制定された法律や法規は普遍的な約束力を持ち、一人一人、一つ一つの家庭ひいては社会全体と密接につながっています。相対的に言えば、末端の人民代表大会が出した決定は具体的で、上級人民代表大会が出した決定は原則的でマクロ的なものです。