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凧を作るのが私の祖父の特技だった。どこでも売っているビニールのとは、比べものにならないほどきれいな手作りの凧だった。子供の頃、祖父と一緒に凧を作ったり、あげたりしたことは一生忘れられない思い出なのだ。
竹の細長い棒を火で熱して曲げて、木綿糸でぎゅっと縛ることで、凧の枠組みができた。ツバメと鯉、パンダや鷹など、祖父はいつも私の好きな形を選んでいた。それから、薄い紙や生地を敷いて、筆でいきいきとした伝統の模様を描いて、凧は出来上がった。毎年お正月に、夜遅くまでめがねをかけて真剣に凧を作っていた祖父の姿は、幼い私の胸に刻まれていた。
春に入り、春風を迎え、祖父と一緒に広い畑でとんだり跳ねたり、きれいな凧を高くあげるのは子供時代の最高の楽しみだった。しかし、そのように私を愛していた祖父、そのように上手に凧を作れた祖父は私が5歳の時、病気で永遠にあの世に行ってしまった。それから15年も経ったが、私は今でも子供の頃祖父と一緒に凧をあげるシーンを夢に見るほど、よく祖父のことを追想する。
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